ヨガは心臓病患者にも効く

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身心のリラックスやダイエット、美容など多くの健康効果が知られているヨガに心臓病患者の治療を助ける効果まであることがわかった。世界的な医学研究所であるスウェーデン・カロリンスカ研究所のチームが欧州の看護学専門誌「EJCN」(電子版)の2016年3月14日号に発表した。

スウェーデンではヨガの健康効果に早くから注目し、入院している心臓病やがん患者などのリハビリテーション用に「医療ヨガ」のプログラムを取り入れている病院が、国内全病院の10%に達している。

1分間に600回に急上昇する心拍数が穏やかに

今回の研究は、不整脈の1つである発作性心房細動の患者80人(平均年齢63.5歳)が対象。心房細動は、通常1分間に50〜90回の心臓の心拍数が300回以上と早くなり、かつ不規則に拍動する病気だ。発作性心房細動になると、心拍数が一気に450〜600回にも上昇、突然胸の痛みや呼吸困難に襲われるため、発作を恐れて外出できない患者が多く、生活の向上が治療のカギを握っている。

研究では、病気を抱えていても行なえる緩やかな動きと瞑想で構成された「医療ヨガ」が使われた。80人を、ヨガを行なうグループと行なわないグループにわけた。ヨガを行なうグループはインストラクターの指導のもと、週に1回1時間のレッスンを3か月続けた。

その結果、ヨガを行なった人は、行なわなかった人に比べ、明らかに血圧値や心拍数が改善した。レッスンを受けた患者の中には「治る望みがないと絶望的な気持ちになっていましたが、呼吸で体調をセルフコントロールできるようになり、生きる希望が湧いてきました」と語る人もいた。積極的に外出するようにもなったという。

研究チームでは、「ヨガの深い呼吸が副交感神経と交感神経のバランスを整えて、心拍数の変動を抑えるのに役立っています。また、患者の生きる意欲を向上させ、治療の補完的な役割を果たしています」とコメントしている。