新型ボルボXC90のボディサイズは、全長4950×全幅1930×全高1775mm。

日本ではフルサイズSUVといえる堂々たる体躯ですが、先代XC90にあった2.5Lの直列5気筒ターボや3.0Lの直列6気筒ターボ、3.2Lの直列6気筒ターボ、あるいはヤマハ製の4.4L V8エンジンなどからすると、時代の流れとはいえ大胆なダウンサイジングぶりに「走るの?」という疑問が浮かぶのも不思議ではないでしょう。

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「排気量信仰」から抜け出ていないのでは? と言われそうですが、新型XC90のサイズを目にするとやはり最も気になるところ。

エンジンラインナップで「T5」と呼ばれる「B4204T23」型は、2.0Lの直列4気筒DOHC16バルブターボ。

254ps/5500rpm、350Nm/1500-4800rpmというスペックで、8ATとの組み合わせ。もちろん、アイドリングストップも備わりJC08モード燃費は12.8km/L。駆動方式は4WDのみとなっています。

本来は最もベーシックなこちらに乗りたかったのですが、試乗車は「B4024T27」というエンジン型式となる2.0L直列4気筒16バルブターボ+スーパーチャージャーのダブル過給器により、320ps/5700rpm、400Nm/2200-5400rpmというアウトプットを得ている「T6」。

こちらも8ATとの組み合わせで、アイドリングストップ付、カタログ燃費は11.7km/Lとなっています。

最大トルクが発揮されるのは「T5」の1500rpmよりも高い2200rpmからですが、出だしから力強く、8ATのスムーズな変速もあってストップ&ゴーもスマートにこなしてくれます。

高速道路に合流する際などの加速フィールもなかなか力強く、巡航速度に乗ってから追い越しをかける際もまったく力不足を抱かせないのには驚かされました。

「いや、最近のダウンサイジングターボはこれくらいやるよ」なんて思う一方で、車両重量は「XC90 T6 AWD Inscription」で2080kgと2t超えしているわけですから、やはりよく走るといえます。

ボディ自体の重さやサイズ感はありますが、大型SUVにありがちな鼻先の重さも感じさせず、見た目よりも意外なほどの軽快感さえ漂わせます。

先代XC90よりも全長が140mm延びていますが、車両重量は最大125kg減らした効果もあるのでしょうが、「Drive-E」と呼ぶ100%自社開発のエンジン、そしてDレンジのままだと何速で走っているのか分からないほど非常にスムーズなアイシンAW製の8ATという組み合わせのパワートレーンはXC90の魅力といえそう。

室内の静粛性の高さも印象的ですが、試乗車のエアサスペンション装着車は、とくに市街地を流す程度の速度域だと意外にも硬めに感じさせるシーンもありました。

とくに、荒れた路面の凹凸を乗り越える際は、ドライブモードを「Comfort」にしてやや大きめの振動と音が感じられます。それでも高速道路までを含めた幅広い車速域では、先代XC90と比べても音・振動面の対策は念入りにされている印象です。

(文/塚田勝弘 写真/佐藤靖彦)

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