左からセリーナ、ケンジ・ウー

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(台北 30日 中央社)歌手のケンジ・ウー(呉克群)と女性アイドルグループ、エス・エイチ・イー(S.H.E)のセリーナ(Selina、任家萱)は30日、台北市内で音楽イベント「2016 hito流行音楽奨」の記者会見に出席し、28日に同市内で発生した通り魔による4歳女児殺害事件について語った。

ケンジは事件を受け、女児に捧げる楽曲を製作。29日夜に自身のフェイスブックで公開した。曲は発生直後にサビの部分を書き始めた。当日の深夜に偶然現場を通りかかった際、多くの若者が花やおもちゃを供えているのを目にしたことで思いが溢れ、残りを仕上げたという。曲を通じて「なぜ事件が起こったのか。多かれ少なかれ、皆がこのような事件が起こるのを野放しにしてきたということを伝えたい」と語り、社会が抱える問題に言及した。

事件の発生後、台湾内で持ち上がっている死刑をめぐる論争について記者から尋ねられると、犯罪に対して重い刑罰を課しているシンガポールを例に挙げ、「見習うところがある」と持論を展開した。

セリーナは、死刑の賛否を討論するよりも、社会の人間関係について考えるべきだと指摘。事件は「みんなに少しずつ責任がある」とし、もし全ての人が周囲の人に愛と関心を持って接し、孤立を防げれば、同様な事件は起こらないかもしれないと語った。

「hito流行音楽奨」は人気の歌手や楽曲を表彰するアワード。2003年から毎年行われており、今年の授賞式は6月5日に台北アリーナ(台北市)で開催される。この日の会見では人気新人歌手、人気男性歌手、人気女性歌手の入選者が発表され、ケンジは男性歌手に、セリーナは女性歌手にノミネートされた。

(名切千絵)