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米ローレンス・リバモア国立研究所は3月30日、IBMが開発した、脳に着想を得たディープ・ラーニング・インフェレンス(深層学習推論)向けスーパーコンピューター・プラットフォームを購入したと発表した。

同プラットフォームは、IBM TrueNorthと呼ばれるニューロシナプティック・コンピューター・チップをベースにしており、1千600万のニューロンと40億のシナプスに相当する処理を行う。16個のTrueNorthチップに対して2.5Wしか消費せず、パターン認識や統合感覚処理といった複雑なコグニティブ・タスクを従来のチップよりもはるかに効率的に推論することができるとしている。

TrueNorthプロセッサは、米国国防省国防高等研究計画局(DARPA)の助成の元、コーネル大学と協力において開発された。54億個のトランジスタで構成され、それらがワイヤー接続されて100万のデジタル・ニューロンとなり、それらが2億5600万個の電子シナプスを経由して相互コミュニケーションを行う。0.8Vで、70mWの電力を消費し、1秒あたり46ギガ・シナプティック・オペレーションを提供する。

IBMは「このテクノロジーは、過去70年にわたって普及してきたコンピューター・デザインからの根本的な脱却を象徴し、今日の最も先進的なペタフロップシステムよりも50倍(あるいは2桁の規模)高速なエクサスケールの速度で機能する次世代スーパーコンピューターの開発を強力に補完するものとなる可能性がある」とコメントしている。

なお、ローレンス・リバモア国立研究所が購入した新システムは、米国のサイバー・セキュリティや国家の核抑止力ならびに核不拡散の責務を担うコンピューティング・ケーパビリティーを研究するために活用されるという。

(神山翔)