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北海道新幹線が開業した。開業前に、「北海道新幹線は飛行機に比べて高い」などといわれた。実際には、「北海道新幹線の正規運賃は飛行機の早割などの割引サービスにくらべて高い」ということになっている。そもそも、正規運賃と割引サービスを比べるのは無理がある。

ちなみに新幹線(運賃・特急料金)は、東京から新函館北斗まで通常期は2万2,690円。飛行機(JALやANA)の正規運賃は、羽田空港から函館空港まで、通常期で3万5,200円だ。一般に飛行機は割引で搭乗するというのが定着しており、それに比べて新幹線は割引で乗車するというのがまだ定着していないためにそう言われてしまう。

だがJR各社は、新幹線にも割引サービスを導入している。

○北海道新幹線、どんな割引があるか

北海道新幹線では、JR北海道とJR東日本それぞれが、インターネット予約による割引を用意している。

JR北海道では、「JR北海道予約サービス」から予約する「北海道ネットきっぷ」で、北海道・東北新幹線に乗車することができる。「北海道ネットきっぷ」では、新函館北斗から東京都区内まで2万1,550円、5%の割引に。14日前まで予約を受けつけている「北海道お先にネットきっぷ」では、1万7,010円、25%の割引となる。

JR東日本では、「えきねっと」から予約する「えきねっとトクだ値」で同じく5%割引、「お先にトクだ値」で25%の割引となる。

注意してほしいのは、きっぷの受け取り場所だ。JR北海道のネット予約はJR北海道エリア内のみどりの窓口や指定席券売機でしか受け取れず、JR東日本のネット予約も、JR東日本エリアのみどりの窓口や指定席券売機でしか受け取れない。ただし、函館駅や五稜郭駅、北海道新幹線の各停車駅ではJR東日本のネット予約のきっぷを受け取ることが可能だ。

飛行機でも、予約の日が早ければ早いほど、安く航空券を買うことができる。しかも、航空券はネットで予約する人も多い。それと同じように、鉄道もネットで予約できる。

○各新幹線のネット予約割引

北陸新幹線ではJR東日本とJR西日本のネット予約割引があり、JR西日本の予約サービスは「e5489」と呼ばれる。JR東日本で予約した北陸新幹線のきっぷは金沢地区でも受け取ることができ、JR西日本で予約した北陸新幹線のきっぷは、東京23区と北陸新幹線停車駅のみどりの窓口や指定席券売機で受け取ることができる。

なおこのネット予約割引を使えば、東京から金沢まで、JR東日本・JR西日本ともに通常期で1万2,700円となる。普通に駅のみどりの窓口や指定席券売機できっぷを買った場合は1万4,120円だ。

JR西日本は、同様のネット予約割引サービスを山陽新幹線や九州新幹線でも行っている。JR九州では、インターネット限定きっぷとして「九州ネットきっぷ」を販売している。博多から鹿児島中央まで、駅の窓口できっぷを買えば1万450円のところ、7日前までの購入で7,710円となる。また新大阪方面へは14日前まで予約ができる「スーパー早特きっぷ」がある。

○専用カードが必要な東海道新幹線のネット予約割引

東海道・山陽新幹線には専用のクレジットカードときっぷ代わりのICカードを組み合わせて使用するネット予約システム「エクスプレス予約」がある。一般には、「EX-ICサービス」が知られており、新幹線発車4分前まで予約が可能で、普通のきっぷよりも安いことが特徴だ。東京から新大阪までは普通のきっぷで1万4,450円のところ、EX-ICサービスでは1万3,370円となる。

だが、エクスプレス予約には早期予約の商品もあり、指定された時間帯の列車ならもっと安く乗ることができる。ただし、専用のクレジットカードやICカードなど、他社のネット予約よりもハードルが高い。

○新幹線のネット予約で気をつけることは

ネット予約の場合、予約した会社のきっぷを、どこのみどりの窓口や指定席券売機で受け取れるか、しっかりと確認する必要がある。JRはそれぞれ別の会社であり、各社とも協力関係があるものの、それでも全国統一のサービスとはなっていない。しかも新幹線に長距離乗る場合、乗った駅と降りた駅では、別のJRの会社だということはよくある。

ネット予約をして、その先の駅で受け取れるかどうか。予約のシステムについては、各JRのホームページで確認しよう。

また、スケジュールがどうなるかわからない場合、無理にネット予約で割引きっぷを買おうとしなくてもよい。行きはたいてい乗車すべき列車は決まっているが、帰りはどうなるかわからないということはある。その場合は行きだけ予約して、帰りは現地できっぷを買おう。完全に「おトク」ではないかもしれないが、そのあたりの融通性は必要だ。

著者プロフィール: 小林拓矢
1979年山梨県甲府市生まれ。早稲田大学卒。フリーライター。大学在学時は鉄道研究会に在籍。鉄道、時事社会その他についてウェブや雑誌・ムックに執筆。単著『早大を出た僕が入った3つの企業は、すべてブラックでした』(講談社)。ニッポン鉄道旅行研究会『週末鉄道旅行』(宝島社新書)に共著者として参加。
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(小林拓矢)