日本vsシリア 試合後のハリルホジッチ監督会見要旨

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[3.29 W杯アジア2次予選 日本5-0シリア 埼玉]

 日本代表は29日、W杯アジア2次予選の最終戦でシリア代表と対戦し、5-0の完封勝利をおさめた。7勝1分の勝ち点22に伸ばし、E組首位での最終予選進出を決めた。

以下、試合後のハリルホジッチ監督会見要旨

バヒド・ハリルホジッチ監督

「非常に美しい夜だったと思う。美しい勝利をしたということだ。スペクタクルだったとさえ言えるかもしれない。ビッグチャンスがたくさんあった。ただ、2次予選で初めて2、3回の危険なチャンスをつくられた。それでも失点しなかったことはうれしい。最初の25分から30分はハイレベルな試合をした。レベルの高い動きをつくり出した。スペクタクルな動きだったが、点を取れなかった。点を取らなかったら相手は自信を取り戻すことになる。前半の最後は簡単な状況ではなかった。後半も同じような時間帯があった。スペクタクルなプレーをしようとしすぎて、攻撃のオーガナイズが少し崩れていた。そこを相手にうまく突かれた。ただ、相手もかなり強いチームだったということを考えないといけない。何人か良い選手もいた。

 選手には『ブラボー』と言った。2次予選、第一段階は終わった。第二段階はもう少し難しくなる。このチームの発展、向上はまだ終わっていない。すべての面でまだ伸びると思う。タクティクス、メンタル、フィジカル、テクニック。そして得点能力をもっと伸ばしたい。こんなにチャンスをつくったのは信じられない。我々の伸びしろはまだあると思う。ただ、スペクタクルな試合をした選手を祝福したいし、岡崎がキャプテンマークを巻いたが、彼への賛辞を忘れてはならない。彼の努力が報われたということだと思う。忠誠を誓ってくれる選手で、素晴らしい人物だと思う。彼にも1点取ってほしかったが、全員で取ったゴールだったと思う」

─原口をボランチで起用した理由は?

「原口が中盤で使われた理由を理解いただいているだろうか。彼の役割が適応しているということだ。彼が入ってから、かなりのことをもたらしてくれた。特にオフェンス面でだ。最後はゴールも決めてくれた。もっと良いシーンも2、3回あった。タクティクスの要素はまだ足りない。いろんなところに行きすぎてしまうところがある。これはトライだが、すべてのクオリティーを持っているのが原口だ。ただ、攻撃でしっかりオーガナイズを残しておかないといけない。自分勝手に左、右、前、後ろに行ってはいけない。自分の動きに関して、しっかり管理されていないといけない。ただ、これはかなり良いオプションだと思う。長谷部が守備の修正を全部やってくれるので、(ボランチの)もう一人はこのように前で働ける人物が必要だ。今日はしっかり良い入りをして、センタリングから良いゴールを決めた。前回の試合で長友がかなり多くのセンタリングを上げていたが、合わせることができなかった。今回は合わせることができた。

 オーガナイズされたチームに対して、興味深いシーンがたくさんあった。ただ、我々がオーガナイズを簡単に崩しすぎた。25分から30分くらいまではブロックができていたが、そこから全員が広がりすぎた。そして簡単にパスをミスして、相手が自信を付けてしまった。今回の教訓として、我々が攻撃のときもしっかりとオーガナイズをキープしないと、こういったミスで相手がカウンターアタックを仕掛けてくることが分かったと思う」

─2次予選を通じての評価は?

「2次予選の分析をすると、私は1時間、2時間ここに残らないといけない。分析をするときはもっと時間を置いて、落ち着いてからできるようになる。今日は審判の笛に少しイライラしすぎてしまった。選手にはアグレッシブに行ってペナルティーをもらうようにという話もしたが、審判は我々に有利な笛を吹いてくれなかった。我々の16mの前で笛を吹いたが、これは評価できない。これがアウェーでプレーしていたら、フットボールの世界ではすべてのことが起こり得るので、初めて審判のことについて話すが、あまり信頼しすぎないほうがいいかなとも思った。いろんな分析をしないといけないが、振り返ってみると、シンガポール戦の引き分けから始まった。私はこの結果を飲み込めなかったが、僅差の2位に迫っていた相手(シリア)に美しい勝利で終わることができた。たくさんのポジティブなことがあった。おそらく1試合につき4点くらい取った計算になると思う。そうはいっても得点はまだ伸ばせる。

 守備面ではブロックをつくって前に行きながらの守備をしたとき、相手は16mまでたどりつけなかった。我々が少し難しいことをしようとしたとき、動きもなかったために難しい状況に陥ってしまった。メンタル面も私が考えていた以上に強くなかった。慌てすぎてテクニックのミスもあった。アウェーに行くと、観客の雰囲気も審判の笛の吹き方も変わる。違うシチュエーションに陥る心配もある。最終予選に行けたのは良かった。たくさん得点を決めて失点もしなかった。ただ、日本代表はすべての面で向上できると思っている。試合後、選手とディスカッションしたが、まずはスタッフを含め、選手みんなに感謝した。みんなが本当に良い仕事をした。ただ、ここで満足してはいけない。このチームの発展を続けていくこと。各自が自己犠牲を払うということ。選手もスタッフもだ」

─前半30分までのプレーを続けるためには何が必要か?

「前半の最初の30分のプレーを90分続けるのは難しい。我々には強い時間帯と弱い時間帯がある。自分たちのエネルギーをどう使うか。いろんなことをコントロールしながら、時には時間をかけることも必要だ。ただ今回は、選手にどんどん行けと言っていた。(香川)真司からのパスでオカ(岡崎)のバイシクルシュートがあった。スペクタクルなアクションだったが、このような場面で点が取れないと、疑いが出てくる。その時間で彼らがどういう反応をしたか。まだまだディスカッションして準備する必要があると思う。

 2次予選は終わったが、我々の第二段階が始まる。我々より強いチーム、問題を起こすチームも出てくるだろう。我々の弱い時間帯にもっとコントロールしないといけない。もっとしゃべるとか、ブロックをつくるとか。まだまだディスカッションして、準備しないといけない。相手も2、3回、非常に美しいアクションをして、西川が素晴らしい止め方をした。このような試合で失点をしなかったことが印象的だった。2次予選で初めて相手が得点しそうなチャンスをつくった。我々は強いと思いすぎたのか、そのような思考から1、2回、失点をくらっていたかもしれない。これは教訓だ。我々がコントロールしなかったら、こういうことが起こる。シンガポール戦の話を何回も選手にした。『前もって勝てる試合は一つもない』『勝利を追求していくぞ』と。素晴らしい得点を取って美しく終わったと思う。カウンターも仕掛けたし、ポジティブなこともたくさんあったし、ネガティブなこともあった」

─最終予選に向けて修正しないといけない課題は?

「オーガナイズをキープすることだ。攻撃しているときにどのようにブロックをキープするか。話すのは簡単だ。今回は集中が欠けたせいか、簡単にボールを相手に渡してしまった。まだ私たちのレベルはそこに達していない。ホームで試合をした。これをアウェーでやったらどうなるか。相手が先に点を取ったらどうなるか。審判が不利な笛を吹いたらどうなるか。選手を祝福するが、たくさんのことを伸ばせることを忘れてはならない。選手にも話したが、家をつくるとき、まず基礎をつくろうと。そのあと1階、2階をつくる。今、我々はようやく1階をつくったが、次は2階をつくらないといけない。そして3階をつくるときがW杯になる。しかし、家の土台をしっかりつくらないと、地震が起きたら家は壊れてしまう。そういった話を選手はよく聞いてくれた。我々はまだ強豪国ではないし、選手を炊きつけないでほしい。冷静に、冷静に。これから最終予選に入るが、本当に困難なことがまだまだ起きると思っている。みなさんもフットボールの美しい夜を共有できたと思う。スペクタクルなシーンも何回か見せることができた。選手は全員が最大限のことをやってくれた。私が楽観的でいられる要素だ。チームスピリットは美しかった」


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