仕事に対する前向きさをアピールしよう!就職活動での面接試験で好印象を得るコツ

写真拡大

新年度を控えるこの時期は、転職が活発になる時期でもあるそう。書類選考からスタートして、いよいよ面接試験…という段階になって、うまく話せるか不安になる人も少なくないはず。でも、働く女性にアドバイスする書籍を数々執筆してきた有川真由美さんによると、「面接では自分の長所をアピールしようと力まないほうがむしろベターです」とか。

人事が面接で知りたいのは、自社の人間とチームワークを心地よく組める人柄かどうか。その基本として、「常識的かつ前向きなコミュニケーションができるか」をまず見極めるそう。

「話す内容以前に、背筋を伸ばして、笑顔で明るくはきはきと話すことが評価につながります。もしも面接で上がってしまいそうなら、先に『緊張してうまく話せないかもしれません』と素直に伝えたほうが、好印象に受け取ってもらえる場合も少なくありません」(同)

さらに、面接で話すべき内容について、有川さんに教えてもらった。
◆志望動機は具体的なエピソードを盛り込んで説明する

まずは“これまでの経験”と“入社したら、自分の強みをどう役立てることができるか”の2つをアピールしたいところ。“これまでの経験”を話すときには、過去の職場で褒められたエピソードを具体的に話すことで、自分の長所を伝えよう。

「面接前にその会社の企業理念や事業内容をしっかりと調べたうえで、『〇〇という私の経験は、●●という御社の事業に貢献できると思った』というように、その会社にどう役立てるのかを伝えましょう。すると人事担当者に、『うちの会社で本当に働きたいんだな』と感じてもらえます」(同)

◆今の会社を辞めたい(辞めた)理由を前向きに説明する

面接では、「前職を辞めたい(辞めた)理由」を聞かれることも少なくない。それは、会社に不満を持ちやすかったり、人間関係でトラブルを招きやすかったりなど、チームワークに支障をきたす問題がないかを見極めたいから。実際には「仕事が自分に合っていなかった」や「待遇に不満があった」といったネガティブな理由でも、決して伝えないように。

「例えば、『出産後も働き続けたいので、女性へのサポートに力を入れている会社を探していた』や『営業サポートの仕事をするうちに、商品企画や開発にも関心が広がった』というように、辞める理由を会社の制度にからめたり、成長志向があることを示すと、前向きな印象になりやすいでしょう」(同)

◆面接官への質問を考えておく

面接では必ず最後に、「なにか質問はありますか?」と聞かれる。そのときに質問ができると、積極性や意欲の高さを印象付けることができるとか。これからどんな事業に力を入れていくのか、現場で即戦力として登用する人材になにを求めているのか…など、働く上での指針になることを尋ねるのがおすすめだそう。

「面接はその会社について詳しく知るいい機会でもあるので、知りたいことを率直に聞いてみましょう。ただし、待遇面の質問は、『働くことよりも自分の権利を優先して考える人物だ』という印象を与えてしまうので、面接の段階では避けたほうが無難です」(同)

話したいことをすべて上手に話せなくても、明るく前向きな対応ができれば大丈夫。面接官の一人ひとりと丁寧に対話するつもりで挑んで。

有川真由美
作家・写真家。化粧品会社事務、塾講師、科学館コンパニオン、衣料品店店長、着物着付け講師、ブライダルコーディネーター、フリーカメラマン、新聞社広告局編集者など、多くの職業経験を生かして、働く女性のアドバイザー的な存在として書籍や雑誌などに執筆。40か国以上を旅し、旅エッセイも手がける。著書は『「働く女(ひと)」の77のルール』『いつも仕事がうまくいく女の41のリスト』(以上、PHP研究所)ほか多数。