シリア戦で代表通算100試合出場を果たした岡崎。試合後のセレモニーでは記念ユニホームを贈られ、笑みをこぼした。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 シリア戦で代表100試合出場(日本で歴代5位の記録)を達成。長谷部誠に代わりキャプテンマークを巻いてピッチに立った岡崎慎司は、立ち上がりからアグレッシブにゴールを狙った。
 
 8分に長谷部の横パスに合わせると、続く21分には香川のワントラップパスに素早く反応してボレーシュート。いずれもゴールにならなかったが、その他の場面でも“ガムシャラ”にバイタルエリアでボールへと絡む動きを見せた。
 
結局、74分のゴールもオフサイドで取り消され、メモリアルゲームでゴールという結果を残せなかった。それでも、試合後には岡崎の偉業を称えるセレモニーを実施。日本サッカー協会の新会長・田嶋幸三氏から花束を、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督からは「OKAZAKI 100」がプリントされた日本代表のユニホームを贈呈された。セレモニーは少し照れ臭かったようで、ミックスゾーンでは次のように答えている。
 
[日本代表通算出場記録トップ5]
152試合 遠藤保仁(MF)
122試合 井原正巳(DF)
116試合 川口能活(GK)
110試合 中澤佑二(DF)
100試合 岡崎慎二(FW)
 
[日本代表通算得点記録トップ5]
75ゴール 釜本邦茂(FW)
55ゴール 三浦知良(FW)
48ゴール 岡崎慎司(FW)
37ゴール 原 博実(FW)
35ゴール 本田圭佑(MF)
 
「自分が引退するわけでもないのに(笑)。これからも続けたいですね。ただ、感謝の気持ちでいっぱいです。セレモニーをやってもらうこともそうですが、大先輩の後ろ姿を見ながら自分もここまで来たので、そういう選手になりたいです」
 
 キャプテンマークは、ハリルホジッチ監督からの“プレゼント”だった。
 
「自分では(キャプテンマークを付けたアウェーでの)カンボジア戦のリベンジかなと思ってプレーしました。100試合まではひとりで来たわけではないですし、そういう想いも持っていました」
 
 ただ、岡崎は試合の内容に決して満足していない。
 
岡崎は冷静なスタンスで言う。
 
「攻撃に行き過ぎたぶん、守備が手薄になってチャンスを作られた場面も多かったので……。こういう相手に引くのではなく、前から行こうというのは出来たと思います。ただ、そうやることでビッグチャンスを作られてしまったのは、やはり次への課題ですね」
 
 岡崎に言わせれば、ピンチこそ“収穫”だ。
 
「穴があいて相手にもチャンスを作られたことのほうが収穫だったと思います。アジアの戦いで1点勝っていて今日は大丈夫でしたけど、もっと力のある相手だったら分からない。チームでリスクを負うべきか否か、そういう部分を考えさせられた」
 
 そうはいっても、シリアを相手に5ゴールである。攻撃面でも、岡崎はもちろん手応えを感じていた。比較的“自由”にやれたことが、連動したアタックにつながったそうだ。
 
「良い距離感でやれた。これまで監督からの要求が多かったんですけど、攻撃面でそこまで言われなくなりました。『流れるな』とも今は言われなくなったし、それが(香川)真司のスペースを作るとかというところにはつながっていると思います。自分たちが考えてやれるようになったのは大きいと思います」
 
 早いパス回しでの崩しはある程度できた。攻撃面での今後の課題は「それをどこで出すか」だ。
 
「90分を通して良い距離感を保つのは不可能なので、どこで出していくかが今後は大事でしょうね。引いてカウンターを狙うのもあえて出せるようになれば、このチームはもっと強くなれる。個人で崩すチームではないので、そういうのが大事になると思います」
 
 岡崎が今後に向けて強調するのは“継続”だ。
 
「(レスターでは)この1年間継続して“ガムシャラ”にやってみることをテーマに掲げています。強引に行ったりとか、ターンするとか、そういうのをくっつけているところです。自分が恐れられることで周りの味方もあいてくる。だから、どうやったら自分が危険な選手になれるか常に考えています」
 
 トレードマークとも言える“ガムシャラさ”をベースに、岡崎はさらなる高みを目指す。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)

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