パリ発の秘密パーティ「ホワイトディナー」が夢のようにステキ【本場ルポ】
 パリの街がもっとも美しいといわれる6月。第3週の木曜日の夜になると、エッフェル塔やルーブル美術館など、歴史的建造物の周辺には、大勢の全身白の装いの人たちが突如現れます。

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 これは「Diner en Blanc(ホワイト ディナー)」というイベントで、ひと言でいうと、パリ市内の公共の場で開催される野外ディナーです。

◆ドレスコードは白、行き先は不明!? のパーティ

 もともとは、1980年代のパリで、2組のカップルが自分たちの結婚記念日のお祝いに友人たちを招いたパーティで、海軍の軍人だった男性が白い軍服を、女性は白いドレスを着て集まったのが始まりだとされています。

 今では、ニューヨークやモントリオール、シンガポールなど世界各地で開催されていて、各地で1万人以上の人が集うイベントとなっているようです。

 ディナーの場所は毎年中心メンバーによって慎重に決められ、当日の午後8時過ぎまで秘密ですから、出席者たちは指定された集合場所で、ドキドキしながらディナー会場へと向かう合図を待ちます。そして、いよいよディナー会場が発表されると、参加者たちは延々と歩いて会場に向かうことになります。

 おしゃれで粋でミステリアス、ちょっぴりデンジャレスなパリ発のこのイベント。パリ在住のフリーアナウンサー・中村江里子さんのプライベートマガジン『セゾン・ド・エリコVOL.4』では、この「ホワイトディナー」を特集しています。

 今回は、中村さん夫妻が参加したディナーをご紹介しましょう。

◆ここはフランス、カップルでの参加が必須!

 指定の場所への集合は午後7時半ですが、6月のパリは夜10時過ぎまで明るい。気候も穏やかでとても過ごしやすいときです。

 ディナーに必要なものは参加者がすべて自分たちで持って歩いて会場まで運びます。カップルでの参加が必須なので、2人分の食べ物とお皿、脚付きのグラス2客、白い布のテーブルクロス、ナプキン、カトラリー類。大きなゴミ袋も携帯します。

 食器やグラス、カトラリー類はプラスティックではなくて、なんと本物を用意。テーブルをロマンティックに演出するキャンドルやグループによっては白い風船、オブジェなども持参します。大荷物なので、運ぶのはカートが便利。

 たいてい食器や飲み物、食事類は女性陣が、ディナーのためのテーブルや椅子は男性陣が運びます。大きな白いビニール袋の中身はシャンパンやワインに氷。即席のワインクーラーというわけ。お料理は前菜とメイン、サラダにチーズ、デザート、パンといった感じです。

◆公共の場に、いきなりディナーテーブルが…!

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 昨年の6月、江里子さんたちが参加したグループの会場は、かつての王宮「パレ・ロワイヤル」でした。公共の場で警察の許可なく食事をするわけですから、最悪の場合、取り締まりに合う可能性も!

 実際、昨年江里子さんたちのグループが当初予定していた会場も突然、警察によって封鎖され、急きょパレ・ロワイヤルになったそうです。すごいハプニング。でも、そんなこともワインを楽しむ話題となってしまうようです。

 会場に到着するころには時計は午後9時をまわりますが、到着すると、それぞれのグループリーダーの指示にしたがってテーブルを配置。クロスをかけて、手際よく料理を並べ、持参した白い風船やキャンドルも飾って準備が整ったところから、ディナー開始です。

 見渡す限り白1色のテーブルで、この日のために趣向を凝らした白い服装のマダムやムッシュー、楽団の人たちが楽しいときを過ごします。

 パレ・ロワイヤルの門から、長い回廊、中庭まで、スペースのあるところには所せましと長いテーブルが連なります。照明はキャンドルとわずかな外灯と木々の間からこぼれる月明かりだけ。

 たくさんの人々が延々と飲んで食べて、おしゃべりに興じる時間が続くのですが、クライマックスは毎年恒例、午後11時に参加者全員で行う花火。そして、ディナーはぴったり深夜12時でお開きとなります。

 シンデレラの時間には何事もなかったかのように会場をきれいな状態に戻して、静かに退散します。だから大きなゴミ袋は大切な持ち物なのです。友人、そのまた友人というつながりのある人たちしか参加ができないイベントですが、粋でおしゃれでまさに大人のイベントといえるでしょう!

 日本でも開催され始めたと聞いたので、ある日、大荷物の白い集団を目にするかもしれませんよ。

<取材・文/眈貅打機〇1董辛霤沈吃А