2次予選最終戦を決勝戦と捉えるハリルホジッチ監督「ワナにひっかからないように」《ロシアW杯アジア2次予選》

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▽日本代表を率いるヴァイッド・ハリルホジッチ監督が、29日に行われるロシア・ワールドカップ(W杯)・アジア2次予選最終戦のシリア代表戦に向けた前日記者会見に出席した。

▽ハリルホジッチ監督は、「最後の試合ということで決勝戦だと思っている」とコメント。「ファイナルは勝たなければいけない」と、シリアとの首位攻防戦に向けた意気込みを口にした。

◆ヴァイッド・ハリルホジッチ監督(日本代表)

「最後の試合ということで決勝戦だと思っている。グループで強いチーム同士の対戦だ。ファイナルは勝たなければいけない。簡単ではない。間違いなく得点率の高いチームとの対戦で、リアリストなチームとの対戦だ」

「彼らは日本に何かを成し遂げるために来るだろう。我々の野心は勝つこと。そして、相手の誘いに乗らないようにしなければいけない。リズムを壊しにくるワナにかからないようにすることが大事だ。シミュレーションや演技はある。レフェリーはそこを理解してくれるようにお願いしたい。選手たちはそれがフラストレーションにならないようにコントロールしなければいけない」

「そのことはすでに選手にも伝えた。そして真剣に、真面目に準備しようと。昨日の夜は良いトレーニングできた。最終戦に向けた準備はできている」

──予選突破が決まった中で明日の試合のテーマは

「まずは勝つことが大前提。そして他の目的もある。あまり喋りたくないが、前回も行ったように失点をしないこと。勝利が大前提で美しく終わることが大事だ。2次予選1位が前提でそれから次のことを考える」

「国内で2試合連続の試合だったが、2試合連続で勝利することは簡単ではない。そして、明日は引っかかって欲しくないワナもある。ただ私は楽観的でいられる。それは昨日のトレーニングの丁寧さ、強度を見たからだ。今日のトレーニングもしっかりやってくれるだろう。昨日のようにやってくれれば明日は楽観できる」

「もう一度言うが、ワナにひっかからないように。無駄なファウルをしないように。相手のGKは演技する。リズムを壊しにくるため、それに向けた準備が必要だ。ただ、クオリティもあるチームだと思っている。我々より得点能力があるチームだ。リスペクトして戦うし、勝利を掴みに行く」

──アフガニスタン代表戦で中盤にダイヤモンドの形を採用した理由は

「どのオーガナイズ(フォーメーション)にも長所と短所がある。選手によって決まるもので、楽しませるために変えたわけではない。選手を試し、疲労がある選手を休ませるための組み合わせだった」

「これまでは3トップでやっている。前回は2トップだったが、我々はバルセロナのような3トップをやっている。つまり、サイドアタッカーもゴールを取らなければいけない。我々のグループを使って、リスクを取りながら組み合わせを試した」

「どのシステムでも適応や自動化は必要だ。あの試合では良いものが見られたと感じている。4-4-2は近くのポジション移動、サイドの移動、近い距離の関係が大事だ」

「明日は変更する。新しいオーガナイズに見えるかもしれないが、選手の長所を使ってオーガナイズをする。ゲームプラン、オーガナイズにしても、上手くやるには時間がかかるものだ」

──2次予選を戦って、選手たちの自主性についてどう感じるか

「グラウンド上でトレーニングしているが、それ以外のホテル内でも会話がある。個人、グループで会話している。選手自身も自分たちでたくさん話している。私はプロジェクトに対するビジョンを伝えている。日本の選手が何を向上させるべきか、現代フットボールが何を要求しているか。それを逆算して話している」

「1年経ったがたくさん期待している。いくつかは変化が必要で、欧州でのフットボール、強豪が勝っていることを見て変わってほしい部分もある」

「例えば、JリーグはPKが少ない。存在していない現象のようだが、それはなぜだろう。そういう部分も変わらなければいけない。バルサは多くのPKをもらっている。私は日本で50試合以上見たがPKは何回あっただろう。それが日本のチームのイメージになっているのではないか」

「前回の試合も支配したが、FKが直接決まったものはない。そこを踏まえて彼らに伝えている。そういう深いところまで求めている。リスペクトは良い、伝統も良い。しかし、相手が叩いてきたら謝ることはない。次はノー、殴る可能性もあるよと伝えなければいけない。そういう勇気を見せる。いつも受けるのではない。守備も同じで、常に下がりながらの守備はダメだ。高い位置で奪うことも大事で、これはレボリューションだ」

「昨日の紅白戦は嬉しいものが見れた。かなり高いレベルのものができたと思っている。ゴールを仕留める部分はまだ修正が必要だ。みなさんが思っている以上に難しいプロジェクトだ」

「また、ホテルではたくさん会話している。私はずっと彼らと喋っている。選手たちからの意見も欲しいし、もっとコミュニケーションを取らなければいけない。ボールを出す時は言葉を発するはずだ。すぐにそれができるようになるのは難しいから少しずつ変わらなければいけない」

「私は、道をわかっている。そして彼らはそれを受け取っている。素晴らしい人間たちだ。文化、伝統のおかげでここまで出来上がっている。今度は、現代フットボールに適応して戦う選手にならなければいけない。優しさは大事だがアグレッシブさも必要だ」

「日本のラグビーが何をしたか。彼らは色々発展して成功した。長い合宿があったことも事実だが、私にそれができればラグビーのような結果を出せる。今は数回の合宿で喋ることが大事だ。これから10日間は喋れないだろう。それくらい合宿でしゃべり続けた」

「毎日選手に話した。選手からも意見が出始めており、これも発展だと思っている。まだまだたくさんのディテールがある。国内組、海外組との差があり、そこも話していかなければいけない。もっと野心を持ってくれと。パーソナリティやキャラクターも変えなければいけない。それでも人間性は素晴らしい。あとは戦う選手にならなければいけない。(テニスの)錦織(圭)が1人でやるスポーツではない」

──昨日のような紅白戦を見せてもらえないか

「10分間2本の素晴らしい紅白戦だった。今はそれが限界だ。それでも強度はハイレベルだった。宇佐美(貴史)がハーフナー(・マイク)にすごいタックルをした。リーグ戦では1回も見たことがないようなタックルだ。動きのクオリティも高かった。身長が高くない分、早いボール回しをしなければいけない」

「それを90分間続ける準備はできていない。みなさんが見る資格があれば見せるが、少し待ってほしい。いつか様子を見て。もう少しお互いを知って、理解してから。そばにいれば、私の声はよく聞こえる」

「選手との仕事は素晴らしい。グラウンド外は素晴らしいので、グラウンドの中でももっとコミュニケーションを取ってもらいたい。あとは試合で90分間続けること。人間性は変わる必要はない」