3月22日、スバルテクニカインターナショナル(STI)は、富士スピードウェイで第44回ニュルブルクリンク24時間レースに参戦するSUBARU WRX STI参戦車両のシェイクダウンを行いました。

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昨年のニュルブルクリンク24時間レースでST3Pクラスのクラス優勝を果たしたSTI。今年は連覇をかけての出場となります。

今年はリストリクターを1mm小さく設定されてしまったための対応を詰めていったおかげで、当初2月に行われる予定であったシェイクダウンが3月22日にズレこんだとのこと。

このリストリクターの件はSTIの平川社長曰く「アウディに勝ってしまったので厳しくされた」とのこと。

昼ごろに行われた記者会見で辰巳英治総監督は「リストリクターを1mm小さくされたことで20馬力のパワーダウンとなっています。300馬力そこそこのマシンで20馬力ダウンはかなり厳しく、我々以外にも協賛各社、サプライヤーの皆様のご尽力とご協力で軽量化と空力を徹底的に見直し、昨年並みの競争力を持てるようになったという手ごたえを得ました」と語ります。

 

ドライバーはカルロ・バンダム、マルセル・ラッセー、ティム・シュリック、そして山内英輝という、辰巳総監督の言うところの「昨年の優勝を勝ち取った信頼を置く4名のドライバー」が採用されています。

その山内選手がシェイクダウンを担当。記者会見では「昨年初めてニュルに挑戦しましたが、夜、雨が降っている時にスリックタイヤで走っていたときは生きた心地がしませんでした。でも、それを乗り越えて優勝を飾ることができた時は、人生でいちばん感動しました。ぜひその感動を今年も分かち合いたいと思います」と語っています。

個別のインタビューでも「とにかくサプライヤーさんの協力のおかげで参戦できるようになった」と語る辰巳総監督。それだけパワーダウン分の戦闘力確保には苦労があったようです。

 

特に軽量化と空力面では各部の見直しが0.01グラム以下、0.01ミリ以下の単位で行われ、見た目で大きく変わるのはフロントグリルがふさがれたことで、エンジンルーム内の空気の流れまで厳密に検証しているとのこと。また日中の走行では補助ライトを無くすなど、慣性モーメントを最小限に抑える努力も惜しみません。

なお、補助ライト付のグリルに交換するための時間は、ルーティーンピットワークで充分間に合うとのことです。

だからこそ、スタッフが並ぶ記念写真では協力企業、サプライヤー各社のみなさんも一緒に写ります。

またレースメカニックには今年も販売ディーラーから6名の方が参加し、NBRチャレンジの経験を各々の販売ディーラーに持ち帰り、お客様に接していくとのことです

今年のNBRチャレンジはクラス優勝が目標であることは変わりませんが、それにもまして、予選9分切りという新たな目標を掲げての参戦となります。それだけマシンに大きな自信があるということでしょう。

ただひとつ、心残りなのは午後のセッションで単独クラッシュを喫してしまったこと。ドライブした山内選手に大事はありませんでしたが、マシンはかなりダメージを負ってしまったようです。

しかしながらリストリクター制限によるパワーダウンを一丸となって克服したSTIと協力企業のみなさんですから、きっと不死鳥のごとく復活することは間違いないでしょう。

2016年5月28日〜29日の決勝では、晴れやかな姿を期待します。

(写真・文:松永和浩)

 

 

20馬力ダウンは軽量化でカバー!STIのNBRチャレンジ、連覇目指しシェイクダウン!(http://clicccar.com/2016/03/27/362066/)