台湾北部沖の座礁船、転覆すれば生態系に影響拡大の恐れ

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(台北 26日 中央社)行政院(内閣)環境保護署は25日、北部・新北市石門沖で10日に座礁した台湾籍の貨物船について、今後転覆した場合、船に残された燃料や有害物質が生態系に与える影響が深刻化する恐れがあるとして懸念を示した。船体はすでに2つに裂けており、漏れ出した燃料が周辺海域を汚染している。

同署によると、天候などの影響により、10日から25日までの間に船から燃料を抜く作業を行えたのはわずか6日間で、いまだ約242立方メートルの燃料や614個のコンテナが残されている。さらに一部のコンテナには塩素酸カリウム、トルエンなど危険度の高い有害物質が納められているという。

また、座礁現場に近いことから、同市にある第1原子力発電所への影響が懸念されていたが、同原発を運営する台湾電力は25日、北東からの季節風や海流によって燃料は原発とは逆方向に流れており、今のところ影響はないと強調。すでに対策チームを立ち上げ、取水口周辺の監視などを行っているとした。

同日には、張善政・行政院長(首相)が座礁現場を視察し、政府として問題の処理に全力を挙げて取り組む姿勢を見せた。

(黄巧ブン、魏紜鈴/編集:杉野浩司)