【日本代表コラム】“トライ”が奏功し収穫が多かった第2段階初戦

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▽第2段階の第一歩を踏み出した日本代表は、アフガニスタン代表相手に後半の4ゴールなどで5-0と快勝。グループ首位をしっかりとキープした。

▽今予選において、敵地でのアフガニスタン戦(6-0)に次ぐスコアで勝利を収めた日本は、最大の目標である勝利を挙げるとともに、様々な面で第2段階を歩み出したことを示した。

▽これまでハリルホジッチ監督は、[4-2-3-1]をベースに、[4-3-3]、または中盤をフラットにする[4-4-2]のフォーメーションで戦ってきた。しかし、アフガニスタン戦は中盤をダイヤモンド型にする[4-4-2]でスタート。アンカーにMF長谷部誠(フランクフルト/ドイツ)、トップ下にMF清武弘嗣(ハノーファー/ドイツ)、右にMF原口元気(ヘルタ・ベルリン/ドイツ)、左にMF柏木陽介(浦和レッズ)を配置した。

▽「違うことにトライしたい」という前日会見の言葉通り、これまでに見せなかったシステムに加え、清武、原口、柏木と、これまで主力としてプレーしていなかった3選手を起用。疲労を考慮して、MF香川真司(ドルトムント/ドイツ)、FW本田圭佑(ミラン/イタリア)をベンチスタートとさせたが、“トライ”した中盤は上手く機能する部分が多く見られた。

▽特筆すべきは、トップ下に入った清武だ。ハノーファーでもチームの結果を左右する働きを見せている通り、この試合でも1ゴール2アシストと勝利に貢献。2トップに入ったFW岡崎慎司(レスター・シティ/イングランド)、FW金崎夢生(鹿島アントラーズ)との間合いを上手く取り、近くに寄ればダイレクトでのパス交換、下がって受けた際には縦パス、スルーパスを送るなど、攻撃を牽引していた。また、得意のセットプレーからも良質なボールを送り続けるなど、及第点以上の活躍を見せた。

▽左サイドでプレーした柏木は、前半こそDF長友佑都(インテル/イタリア)との息が合わず、なかなか良い形を作ることができなかったが、後半は長友との関係が改善され、多くのチャンスを生み出していた。また、右サイドでプレーした原口は、クロスバー直撃のシュートを放つなど攻撃面でアクセントを付ける役割を担っていた一方で、守備でも奮闘。また、強引なプレーが減り、右サイドバックのDF酒井宏樹(ハノーファー/ドイツ)のサポートを行うなど、ブンデスリーガでの好調を維持したパフォーマンスを見せていた。

▽最前線も、これまでの1トップから2トップに変更。岡崎と金崎を並べた結果、トップ下の清武を含めた3選手が近い距離でプレーすることとなった。スペースがない局面でもダイレクトパス交換を見せていた。清武の効果的な縦パスから岡崎が華麗に決めた先制ゴールや、金崎のダイレクトの浮き球を清武が決めた2点目は、3人の距離感が生んだものとも言えるだろう。

▽新たな可能性で言えば、FWハーフナー・マイク(ADO/オランダ)も一定のパフォーマンスを見せた。左サイドからの清武のクロスを、高さを生かして落とし、金崎のゴールをアシスト。また、不安定であった相手守備陣を引き連れることもできていた。引いて守る相手にはミドルシュートが有効と言われるが、ハーフナーほどの高さがあれば、新たな武器にもなる。アジアを勝ち抜く上では、オプションとして機能できるところをシリア戦でも見せてもらいたい。

▽なお、他グループの結果により、各組2位チームの上位4チームに入ることが確定したため、日本代表はロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選進出を決めた。ひとまず、目標は達成した。変化をもたらせ、結果を残した第2段階の日本代表。29日のシリア戦ではどの様な変化を見せてくれるのか、期待したい。

《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》