台湾メディアのTVBSは23日、台湾やシンガポール、香港などの中華アーティストの間で、LPレコードを発売することが多くなったと紹介した。

 記事本文は冒頭で「黒いレコードが回っている。流れてくるのは民謡や懐メロではない。ソーダグリーン(蘇打䖝)の最新アルバムだ」と紹介。台湾バンドのソーダグリーンはこのところ、新作アルバムをLPレコードとして発売しているが、それだけではなくMayday(メイデイ、五月天)、孫燕姿、JJ(林俊傑)、陳綺貞、江ホイ、ミシェル・パン(潘越雲)など、多くの中華系ミュージシャンがLPをリリースしたと言う。

 TVBSは、LPコレクターの陳孫廷さんを取材。陳さんはカレン・モク(莫文蔚)が吹きこんだLPを示して「いい録音なんですよ」と紹介。ちなみに陳さんは、LPレコードのオールド・ファンではない。まだ25歳だ。LPがCDに交代する時期に生まれ、成長してからLPに心を奪われることになったというわけだ。

 一般のファンだけでない。1990年代に「台湾語ソング」興隆の火付け役の1人になり、その後も歌手、作曲家、プロデューサーとして活躍する猪頭皮も、LPの音を評価する。猪はLPとCDを続けて再生して説明した。「LPの方が音が厚いでしょ。たっぷりしていると言ってもよい。CDの音と比べると、CDは音が単純に聞こえますよね」という。

 LPの価格はCDの3倍程度になるが、それでも心地よい響きの虜になったファンにはかけがえのない音質だという。しばらく前までは、LPで聞けるのは古い録音しかなかったが、最近になりトップ・アーティストが新作を発表しはじめたことで、リスナー側でもLPブームが盛り上がっているという。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)