旬の食材、腹八分目、揚げものは×…。“隠れ炎症”予防の鍵は“食”にあり

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さまざまな食材が旬を迎えるこの時期。あれもこれも食べたい! と感じる女子もいるかもしれないけれど、揚げものや炒めものなど油をたくさん使う料理や、スイーツなど甘いものの摂り過ぎには気をつけて。

「過剰に摂取して、エネルギーとして使われないまま体内に残った糖は、“糖化ストレス”を起こし、細胞を傷つけます。血管の“隠れ炎症”が一気に進んでしまいます」と、同志社大学生命医科学部教授の米井嘉一さんは説明する。

“隠れ炎症”とは、シミやシワ、肌荒れなどの肌老化や、糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病をもたらす慢性的な炎症のこと。これは乱れた食生活を続けると悪化する可能性が高いのだとか。

「糖化とは、体内のタンパク質が糖質や脂質から分解されたブドウ糖と結合することです。これを糖化ストレスといい、糖化した物質が血液中に蓄積すると、老化促進物質の“AGEs(糖化反応最終生成物)”が作られます。これが炎症を誘発し、臓器や器官の機能低下をもたらします」(同)

糖化ストレスを避けるためには、糖質の過剰な摂取を避けるほかに、食事の量は腹八分目にすることが重要。満腹になるまで食べると、糖質を過剰に摂ることになり、その結果、糖化ストレスを促進してしまうのだそう。

「また、あまり噛まずに食べたり、炭水化物から食べたりすると、糖質が過剰になりやすいので、注意を。野菜を先に食べることで糖吸収を遅らせるのもよいでしょう。また、緑黄色野菜や果物などの抗酸化食材を摂ると糖化が抑えられるので、予防的な観点からもバッチリです。今の時期になら、菜の花やニラ、イチゴなどの旬のものがおすすめです」(同)

これらの食材はそれぞれ、疲労、便秘、ストレスなど “隠れ炎症”の誘因となる症状を軽減する効果も。例えば、カリウムを多く含む菜の花は、“隠れ炎症”によって生じるむくみ防止に、植物繊維が豊富なイチゴは便秘予防にも役立つそう。

「また、ニラの特有なにおいの成分であるアリシンは、代謝を上げて疲労回復をもたらしたり、血液をさらさらにする働きがあるといわれています。さらにシラスも、細胞の酸化や炎症を抑える働きがあるオメガ3脂肪酸を含むので、おすすめです」

肌や体の老化には予防が重要。アドバイスを参考に毎日欠かせない食事で“隠れ炎症”対策を。

米井嘉一
同志社大学大学院生命医科学研究科・アンチエイジングリサーチセンター勤務。1982年慶応義塾大学医学部卒。1986年慶応義塾大学大学院医学研究科、内科学専攻博士課程修了の後、UCLA留学。1989年に帰国し、日本鋼管病院内科、人間ドック脳ドック室部長などを歴任。2005年同志社大学アンチエイジングリサーチセンター教授。2008年同志社大学大学院生命医科学研究科教授。日本抗加齢医学会理事、日本人間ドック学会評議員。抗加齢医学研究の第一人者として、研究活動に従事するとともに、研究成果を講義、講演、著作、学会発表・論文などで日本のみならず世界に発信している。最近の研究テーマは老化の危険因子と糖化ストレス。