中国山西省朔州市では23日、23時頃に炭鉱で事故が発生し19人が死亡した。当局が事故原因を調査する一方で、中国ネット上では不満の声があがっている。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国山西省朔州市では23日、23時頃に炭鉱で事故が発生し19人が死亡した。当局が事故原因を調査中と発表する一方で、中国ネット上では不満の声があがっている。

 中国政府・国家安全生産監督管理総局は24日、事故当時の状況を発表。事故発生時、現場には129人おり、110人は安全な場所へ避難することができた一方で、19人は死亡したと伝えた。現場となった炭鉱は国有企業である大同煤集団が有しており、石炭の生産能力は年間90万トン。中国では石炭の過剰生産に対して、生産の見直しや事業の再編などを行っており同炭鉱でも進められていた。

 同事故については中国メディアの山西信息港が19人死亡したと伝え「事故は天災か、それとも人災か」と偶発的な事故でない可能性があることを示唆している。

 中国では生活の安全を懸念する声が高まっている。21日には接種すれば死亡する可能性もある違法ワクチンが全国規模で流通していることが伝えられており、事故の報道に対する中国版ツイッター・微博(ウェイボー)でのコメントには、違法ワクチンの問題と合わせて問題視する声が目立った。

 中国共産党機関紙・人民日報の公式アカウントは24日、事故の状況と原因について調査中であることを報じるニュースを紹介した。一方で紹介に対してはコメントが多く寄せられた。24日15時半時点で最も「イイね」を集めているコメントは、山西省が炭鉱を売却せずに支援し続けていることに対する不満を述べたものだ。

 その次に「イイね」を集めたコメントは「腐敗した政治家や官僚を取り調べたところで、我々の生活はちっとも改善されない。我われが求めているのは腐敗した官僚を調べることではなく、世界を率いる技術でもなく、アメリカを驚かすような武器でもない。他の国のように安い住宅と経済的負担のない教育と、合理的な医療と毒のない食べ物と毒のない空気だ。ニュースで伝えられる“幸福が永遠に続くような生活”ではないのだ」とするものだ。

 中国で発生している社会問題や、経済的格差に対する不満の声は高まりつつある。経済成長の鈍化は不満の声をさらに高めるであろう。中国政府はその声にどう向き合うのか、過去には不満の声に対して「反日デモ」を扇動し“ガス抜き”を図ったともされている。今後の動向に注意が必要だ。(編集担当:大平祥雲)(イメージ写真提供:123RF)