防衛省防衛研究所は4日、「中国安全保障レポート2016」を公表した。このレポートは中国人民解放軍の戦略を分析するものだが、中国メディアの新浪は同レポートや安倍政権は「中国脅威論」を持ち出し、誇張していると主張し、「日本は中国を疑うのではなく、協力すべきパートナーと見るべきだ」と論じている。(イメージ写真提供:123RF)

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 防衛省防衛研究所は4日、「中国安全保障レポート2016」を公表した。このレポートは中国人民解放軍の戦略を分析するものだが、中国メディアの新浪は同レポートや安倍政権は「中国脅威論」を持ち出し、誇張していると主張し、「日本は中国を疑うのではなく、協力すべきパートナーと見るべきだ」と論じている。

 中国安全保障レポート2016の第1章の主題は「遠海での作戦能力強化を図る中国海軍」、第2章は「空軍の戦略的概念の転換と能力の増大」、第3章は「ミサイル戦力の拡充」、そして最後の第4章は「統合的な作戦能力の強化」となっている。このレポートは日本語版、英語版、中国語版が用意されているが、記事はレポートに対して「どの章の内容も中国脅威論を誇張する極めて大きな効果がある」と指摘する。

 さらに「特に注意すべき点として」と前置きしてから、中国人民解放軍の海洋活動の拡大が諸国との緊張を高める可能性、また東アジアの安全保障秩序を混乱させる可能性があるとレポートが論じている点に注目。レポートには明らかに中国脅威論を誇張する意図があるという見方を示した。

 中国安全保障レポート2016には、日本政府や防衛省の公式見解を示すものではないとの説明があるが、記事は「安倍政権も中国脅威論を誇張している」とし、15年の国会で新安保法を成立させる際、国内の反対を押し切るために中国脅威論を口実として持ち出したと論じた。

 記事は16年度の中国の軍事費は前年比7.6%の伸び率とわずかであり、この伸び率は最近6年の最低水準であると説明。また米国の軍事予算は中国の4倍近くであるとも指摘。逆に日本の防衛予算は初めて5兆円を突破したとし、米軍との関係を絶えず強化しているうえに南沙諸島問題で中国と争う国を公に支持しているとも説明し、日本の行動こそ中国の脅威になっていると主張した。

 さらに、北朝鮮の核問題が日ごとに危機感を増しており、世界経済の状況も厳しくなっている今、中国と日本は疑い合うのでなく協力し合うべきだと主張。中国と日本が外相会談を行うために調整している点に言及し、この会談を通して日中関係の緊張が緩和されることを願うと論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)