中国メディアの捜狐は23日「日本人的すみません」と題する記事を掲載した。外国人は、日本人が「すみません」という言葉を多用することで、「思っていることとと言っていることが違う」と誤解することがあるが、日本社会における「すみません」は人間関係を円滑にするための「魔法のことば」と評価した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディアの捜狐は23日「日本人的すみません」と題する記事を掲載した。外国人は、日本人が「すみません」という言葉を多用することで、「思っていることと言っていることが違う」と誤解することがあるが、日本社会における「すみません」は人間関係を円滑にするための「魔法のことば」と評価した。

 捜狐は、同記事を「捜狐教育>留学」のカテゴリーに掲載した。日本を含め、さまざまな国への留学を希望したり予定する人向けの記事ということになる。

 記事はまず、「すみません」は謝罪の際にも感謝を示す際にも使われれ、何かを尋ねる場合に、まず使う言葉でもあると紹介した。

 さらに、日本人は会話の冒頭部分で「すみません」の言葉を、無意識に使うと指摘。例として「すみません。この前に郵送してほしいとお願いした資料ですが、今週中に届くようにしてもらえますか?」の会話文を挙げた。

 記事は、このような深い意味のない「すみません「が、日本人のコミュニケーションではとても重要と説明。まず、日本人は「本心」と「場を壊さないための言葉」に差異があると説明。外国人は、「心」と「言葉」の分裂は悪習と考えがちだが、実際にはそうではないと主張。

 上記の例でも、会話の冒頭に「すみません」があるので、相手も「どうもどうも。こちらこそすみません。郵送が遅くなってしまいました。すぐに送ります」と、なごやかなコミュニケーションが成立しやすいと説明。

 仮に、「この前に郵送してほしいとお願いした資料ですが、今週中に送ってもらえますか?」と言ったのでは、「え? 急ぐの? いつまでに送ればいいの?」と、郵送をめぐる簡単な会話なのに、けんか腰になってしまう危険があると指摘。日本人が「すみません」などの「場を壊さないための言葉」を使うのは、相手の感情に気配りをしているからと説明した。

 「すみません」は日本社会において、人間関係を円滑にするための「魔法のことば」と評価した。

 記事は最後の部分で、中国人読者に対して、「普段から、(『すみません』を会話に付け加えるようにすれば、日本人とのコミュニケーションがもっと円滑になるはずです」と指導した。(編集担当:如月隼人)

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◆解説◆
 上記記事が指摘するように、日本人の言語生活において「すみません」が感情の潤滑剤として重宝されているのは事実だろう。ただし、日本風の言い回しが外国語に翻訳された場合、真意が伝わらない場合もある。

 筆者はかつて、日本で活躍するある中国人ジャーナリストに「日本の首相が、中国に対しても過去の歴史について謝罪や反省の意を何度も表明しているのに、中国人側にあまり伝わっていないのは、言葉の問題もあるのではないか」との指摘を受けたことある。

 日本の首相談話などでは、謝罪について「お詫び」との表現を使うことが一般的だ。日本人の「お詫び」は比較的軽いニュアンスから深刻なニュアンスまで幅が広い。そして、中国では通常「お詫び」を「道歉(ダオチェン)」と訳す。ところが、この「道歉」は、「おわびする事柄が、それほど深刻でない場合」に使われるのが一般的だ。従って中国人には日本側が「きちんと詫びている」と伝わらない可能性が大きいという。

 同ジャーナリストは、お詫びの意を表すならば、「謝罪」の語を使ったほうが効果的と主張。この語は中国語も同じ文字で、はっきりとした謝罪の意を表すので、日本の首相が「謝罪」の語を1度使えば、中国人の意識に「日本の指導者は、すでにきちんと謝罪した」という印象が刻まれ、逆に「何度も謝罪を要求するのはおかしいのでは」との意識が生まれやすいという。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)