23日、国際先駆導報は「日本社会は本当に嫌中なのか」と題する記事を掲載した。資料写真。

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2016年3月23日、国際先駆導報は同紙の劉華(リウ・ホア)記者による「日本社会は本当に嫌中なのか」と題する記事を掲載した。

先日、日本の内閣府が発表した調査結果によると、中国に「親しみを感じない」「どちらかというと親しみを感じない」との回答が合わせて83.2%となり、昨年を0.1ポイント上回って過去最高を記録した。

この調査結果について、記事は疑問を投げかける。まず、日本人が「親しみを感じない」と回答した割合は、ロシアが79.3%、韓国が64.7%、中央アジアが67.4%となっていることを例に、「仮に嫌中であるなら、日本は嫌露、嫌韓、嫌印であるとも言えてしまう」と指摘。「親しみを感じない」と「嫌い」は異なる感情で、日本にとって中露韓印という国に具体的なイメージがわかないのはおかしいことではない、としている。

続いて記事が指摘するのは、日本人と政治の関係性だ。「現代の日本人の多くは政治や外交に興味がない」とし、昨年行われた「愛国」に関する調査で、日本人の44.5%が「愛国心がない」または「何も感じない」と回答したことを紹介。「これが日本社会の常態である」としている。

また、嫌中の定義についても言及する。「中国にマイナスのイメージや反感を抱いているということであれば、確かにそうした感情は存在する」とし、その原因について「ここ数年、日本の主要なメディアは中国のマイナス面ばかりを報じている。毎日、テレビや新聞で中国のマイナスイメージにばかり接していれば、好印象が生まれるはずはない」と主張。「日本のメディアの変化は政治と密接な関係がある」とし、「2012年の尖閣国有化以降、特に第2次安倍内閣が発足してからは日本のメディアは保守化しており、世論の変化は明らかだった」と指摘する。

記事は、「中国に対するマイナスイメージが本当に83.2%というような驚くべき数字なのかということについて、日本人一人ひとりに詳しく調査することはできないが、いくつかの事実がある」としている。そこでは、「2015年に約500万人の中国人観光客が日本を訪れているが、彼らが日本で嫌中感情を感じたという話は出てきていないこと」「現在、日本では60万人の中国人が生活しているが、日本社会の嫌中感情が原因で起きる事件を聞いたことがないこと」「反中デモの参加者は典型的な嫌中、嫌韓であるが、彼らのような右翼団体は日本社会の中で主流派ではないこと」などを挙げている。

記事は最後に、「日本の政治の中で、民意は一部の勢力の道具に利用される」と調査の正確性に疑問を呈しつつ、「日本社会には明らかな嫌中感情はないと思われる。一部に中国に対するマイナスの感情はあるものの、これは日常的な人間関係とは別次元のものだ。もちろん、心の中が嫌中かどうかについてはいろいろな見方はあるだろうし、わかり得ないことも、変化することもあるだろう。だが、ニュースを読み解く際には、物事の全体を見た上で、その裏にある可能性を考えなければならない」とまとめている。(翻訳・編集/北田)