先日、フランス・パリの街を清掃する日本人グループが中国のネット上でも話題になった。単なるパフォーマンス、という声もあれば「いかにも清潔好きな日本人だ」といった意見もあったようだが、中国メディア・捜狐は19日、この話題に絡めて「パリ症候群」という日本人によく見られるという「シンドローム」を紹介する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 先日、フランス・パリの街を清掃する日本人グループが中国のネット上でも話題になった。単なるパフォーマンス、という声もあれば「いかにも清潔好きな日本人だ」といった意見もあったようだが、中国メディア・捜狐は19日、この話題に絡めて「パリ症候群」という日本人によく見られるという「シンドローム」を紹介する記事を掲載した。

 記事は、5月になると心身に不調をきたす「5月病」同様、日本には「パリ症候群」と呼ばれるシンドロームが存在すると紹介。1991年に日本の精神科医が使用したのが最初で、今では「憧れを抱いてやってきた海外の現状に直面して幻滅し、生気を失う」という適応障害を示す言葉として用いられていることを説明した。

 そして、先日話題になった日本人によるパリでの清掃活動は環境保護意識向上のためのアクションであるとする一方、日本の旅行業界関係者からは「日本に比べて清潔でないパリが日本人観光客に『パリ症候群』を発症させるのでは」と心配の声が出ていると伝えた。

 そのうえで、「パリ症候群」は「世界トップレベルの清潔さや治安の良さを誇る日本に住む日本人」であれば世界中のどこでも起こりうる可能性があること、よい環境に慣れている日本人は「海外旅行時に防犯意識が明らかに不足している」ことを論じている。さらに、日本人が「ガラスの心」を持っていることもシンドロームを生む原因の1つであるとし、パリや英国の観光業界における日本人への対応マニュアルには「彼らは絶対に面と向かって不満を言わない」、「日本人観光客に直接ノーと言わないこと」などと書かれていると紹介した。

 「パリ症候群」が起きる大きな問題点は、現地に赴く前にまるで「夢の世界」のような過度の期待を抱いてしまうことにあるという。その期待が高いほど、現実と向き合った時のショックが大きくなるのだ。レストランで注文した料理が、想像やメニューの写真とだいぶ異なっていてガッカリするのに似ているが、ダメージの大きさが違う。これを防ぐには、必要以上に期待を高めず、「妄想」を膨らませないことだ。

 記事では日本人ならではの症状といった印象を抱かせるが、おそらく日本を訪れる中国人観光客にも当てはまる話だろう。とくに「いい話」や「神話」ばかりを聞いて日本にやってきた中国人観光客は「発症」リスクを多分に抱えているはず。幻滅されることのないよう、もてなす側の努力も必要であるが、日本に来る前に過剰に美化されたイメージを抱かせないようにすることも大切なのかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)