大躍進レスターは末期がんファンの生きる希望 「我々が優勝し、私も生き続けていれば、電話してくれ。そして、おしゃべりしよう」

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▽今シーズンのプレミアリーグで大躍進を遂げているレスター・シティは、末期ガンのファンにとって生きる希望となっているようだ。イギリス『レスター・マーキュリー』が伝えている。

▽オーストラリアのアデレードで生まれ育ったトニー・スケフィントンさん(51)は昨年3月、末期がんと診断され、余命1カ月と宣告されていた。しかし、彼は生涯にわたって応援しているレスターのプレミアリーグ制覇を夢見ながら、余命宣告に逆らって現在も闘病を続けている。

▽レスターは、そんなチームと一緒に“闘っている”異国のファンに向け、クラブのペナントをプレゼントしたとのこと。そのペナントには、スケフィントンさんがレスターの中で最も大好きなウェールズ代表MFアンディ・キングのサインが付けられた。

▽『レスター・マーキュリー』は、今月1日からスケフィントンさんの病床を訪れ、喜びのコメントを受け取っている。

「私は現在、体の調子が良くない。でも、サイン入りのペナントを持ったアンディ・キングの写真がEメールで届いた時は感動したよ。我々がリーグ1(イングランド3部)にいたときから、彼は大好きな選手だったんだ」

「彼はハードワークをする真のチームプレイヤーだ。素晴らしいゴールも決める。チームに忠実で、最も在籍年数の長い選手だ。それに10番は私が一番好きな背番号なんだよ。本当にうれしい。(ペナントは)額に入れて飾ってもらうつもりだ」

▽スケフィントンさんは、自身の命が果てる前にレスターの試合を観戦する計画を練っていたものの、病状が悪化したため断念したという。その一方で、今シーズンの開幕前に優勝オッズが3000倍だったレスターに20オーストラリアドル(当時のレートで約1800円)を賭けており、最近になって妻のドンナさんが換金したところ、3万5000オーストラリアドル(約300万円)になったそうだ。

「私はお金よりも勝っているチームの方に関心がある。とんでもない大金だが、ドンナが間違ってボタンを押してしまったから、その金額になった。たった20ドルの賭けだったんだけどね」

▽スケフィントンさんは、見事な追い上げで残留を勝ち取ったレスターとともに昨シーズンを切り抜けた。そして今シーズンは、同クラブの優勝を見届けることを誓っている。

「私の状態は現在厳しい。最新の科学療法が効かなければ、問題が生じるだけだ。しかし、私はポジティブなままだ。レスターがタイトルを勝ち取るのを見られるくらいには生きていたいね」

「昨シーズンにレスターが残留を勝ち取ったことを考えれば、今シーズンの彼らが成し遂げていることが、いかに私の手助けとなっていることか。私が昨年に余命1カ月を宣告された時から彼らはだんだんと調子を上げていった。前向きに捉えることで気分が良くなる。私は今シーズンも持ちこたえてみせるよ。我々が優勝し、私も生き続けていれば、電話してくれ。そして、おしゃべりしよう」