東アジアでは日韓両国が目立つサッカーで、中国が存在感を増している。女子サッカーはリオデジャネイロ五輪アジア最終予選で出場枠を確保。男子サッカーのクラブチームは海外の有名選手を次々に「爆買い」している。資料写真。

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2016年3月18日、東アジアで日韓両国の「専売特許」に近かったサッカーで、中国が存在感を増している。女子サッカーのリオデジャネイロ五輪アジア最終予選では「なでしこジャパン」を2−1で破って出場枠を確保。男子サッカーのクラブチームは海外の有名選手を次々に「爆買い」し、強化を図っている。

女子サッカーの分野で、中国はかつてアジアの強豪だった。1999年の女子ワールドカップ(W杯)で準優勝した際、日本の女子サッカー代表は全く目立たない存在で、W杯でベスト8にも入れなかった。

その後、「なでしこジャパン」が台頭する一方で、中国は低迷していたが、昨年のW杯カナダ大会の決勝トーナメントで、中国はカメルーンに1−0で勝利。8年ぶりに世界8強入りを果たすなど、復活の兆しをみせていた。

昨年10月に就任した中国チームのブルーノ・ビニ監督はアジア最終予選前、昨年12月に行われた米国代表とのアウェーでの親善試合で世界王者に1−0で勝利したことに触れ、「日本や北朝鮮、韓国に勝てない理由はない」と自信を見せていたが、その通りの展開となった。

一方、男子サッカー・中国スーパーリーグの各チームは今冬の移籍市場で積極的な補強を続けており、蘭州晨報は先ごろ、「江蘇蘇寧がブラジル人MFアレックス・テイシェイラを獲得」と報じた。移籍金は5000万ユーロ(約65億円)で、中国サッカー史上最高額を更新した。

江蘇蘇寧は英プレミアリーグのチェルシーからも、ブラジル人選手ラミレスを2800万ユーロで補強。広州恒大にはスペインのアトレティコ・マドリードから、コロンビア人選手のジャクソン・マルティネスが4200万ユーロで入団した。中国のクラブが今冬に費やした移籍金総額は2億5890万ユーロ(約338億円)で、英プレミアリーグの2億4730万ユーロ(約318億円)を上回り、世界一の金満リーグとなった。元日本代表監督のアルベルト・ザッケローニ氏も北京国安の新指揮官に就任した。

Jリーグ発足当初、ジーコ、ドゥンガ、ジョルジーニョ、カレカ(いずれもブラジル)、リネカー(イングランド)、ストイコビッチ(旧ユーゴスラビア)ら、各国代表クラスの大物選手が来日。Jリーグ人気も盛り上げるとともに、日本サッカーの底上げにも貢献した。中国でも同じような効果が期待できるかもしれない。

韓国メディア・スポーツソウルは「現在のサッカーにおける東アジアの勢力図に変化が起きている」と指摘。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)でも広州恒大が3年で2度の優勝に輝いたことなどを紹介した。中国は熱烈なサッカーファンとして知られる習近平国家主席の肝いりで国策としてサッカーの強化に力を入れている。スポーツソウルが「東アジアの常勝将軍」と持ち上げる日本にとっても、大きな脅威になりそうだ。(編集/日向)