リン・シュンロンさんの作品「種の船」

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(東京 21日 中央社)瀬戸内海の島々を舞台に3年に1度開かれる現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭2016」が20日、開幕した。台湾の芸術家、ワン・ウェンチー(王文志)さんとリン・シュンロン(林舜龍)さんの作品も登場し、来場者の注目を集めている。

同芸術祭の開催は3回目。世界34の国・地域のアーティスト226組の作品が瀬戸内海の12の島と高松(香川県)、宇野港(岡山県)の会場に展示される。会期は、春、夏、秋の3期に分かれ、計108日間。

ワンさんは、展示場所となる小豆島の特産品、オリーブをテーマに、約5000本の地元産竹を使用して巨大なドームを作り上げた。ワンさんによると、「オリーブの夢」と名付けられたこの作品の完成までにかかった期間は約40日。ワンさんが率いたスタッフ40人のほか、地元の人々も協力した。

地元の産業を取り入れたかったと話すワンさん。外観をオリーブの形にしただけでなく、内部には楕円形の高低差を設け、周辺に広がる棚田と呼応させた。

高松港周辺に設置されているリンさんの作品「種の船」は、流木を用い、種の漂流をイメージしている。2013年の同芸術祭に引き続いての展示。前回の豊島での展示後、一度台湾に戻り、再び瀬戸内にやって来た。リンさんは、同作品には設計図や施工図が無く、説明が必要な際にチョークで地面に図を描くだけで、職人は組み立てができると話す。この点に日本人は驚きを示すという。作品は会場に常設される。

7月18日から始まる夏の会期では、リンさんは小豆島のビーチに「国境を越えて・潮」を展示する。砂や砂糖、白玉粉、石灰などを使用して作った196体の子供の像を通じ、見る人に人類の希望の象徴である子供について考えてもらいたいとしている。

(楊明珠/編集:名切千絵)