行動パターンが健康にも影響

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普段の生活の中で発生する問題や出来事へ積極的に計画を立てたり、誰かに相談したりすることで解決しようと取り組む人は、がんや心筋梗塞、脳卒中の死亡、発症リスクが異なるとする研究結果が、2016年3月4日、国立がん研究センターによって発表された。

研究では、2000年と2003〜2004年に、11都道府県に住む50〜79歳の男女約5万5000人にアンケートを実施。

アンケートの内容は、日常経験する問題や出来事に対してどのように対処しているか、「対処型行動」と呼ばれる行動パターンである、「解決する計画を立て、実行する」「誰かに相談する」「状況のプラス面を見つけ出す努力をする」の3つと、「逃避型行動」と呼ばれる「変えることができたらと空想したり願う」「自分を責め、非難する」「そのことを避けてほかのことをする」の3つの行動パターン、それぞれの頻度を確認するもの。被験者は2011年まで追跡調査し、行動パターンとがんや循環器疾患の罹患率、死亡率との関係を分析している。

その結果、対処型行動をとる人は、逃避型行動の人に比べがん死亡リスクが15%低下しており、特に「状況のプラス面を見つけ出す努力をする」人で、リスクが大きく低下していた。罹患率については特に変化はなかったが、対処型行動の人は、検診でがんが発見されやすい傾向にあったという。また、がん死亡リスク以外にも、脳卒中発生リスクが15%低下。循環器疾患による死亡リスクも低下がみられた。

今回の結果について国立がん研究センターは、「対処型行動は積極的に情報を収集し、医療機関に相談する傾向にあるため、死亡率の低下につながっている可能性がある」とし、対処型の行動を普段から培っていくことが、健康のために重要だとしている。

参考文献
Coping strategies and risk of cardiovascular disease incidence and mortality: the Japan Public Health Center-based prospective Study.
DOI: 10.1093/eurheartj/ehv724. PMID: 26746633
Coping strategies and cancer incidence and mortality: The Japan Public Health Center-based prospective study.
DOI: 10.1016/j.canep.2015.12.003. PMID: 26720912

(Aging Style)