中国メディアの捜狐は16日「島国片以外に、あなたは日本の何を知っている?」と題する記事を掲載した。「島国片」は成人向け映像作品の意。記事は、日本人は公共意識が高い上に、社会を良好に運営するための「仕組みづくりの工夫」があると指摘。中国人は意識が乏しい上に工夫もしないと批判した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディアの捜狐は16日「島国片以外に、あなたは日本の何を知っている?」と題する記事を掲載した。「島国片」は成人向け映像作品の意。記事は、日本人は公共意識が高い上に、社会を良好に運営するための「仕組みづくりの工夫」があると指摘。中国人は意識が乏しい上に工夫もしないと批判した。

 中国人は小さなころから「愛国教育」を受けていることについて「歴史を銘記してこそ未来を展望できる、現実的意義は否定できない」と主張。ただし、「抗日ドラマ」を多く見ている現状については、「次の世代を教育する責任を負っていると言えるのか? 無責任にも視聴率を上げ経済効率を高めるためだけではないか? これは極めて大きな疑問だ」と論じた。

 「抗日ドラマ」に対しては、歴史的事実から全く逸脱し、科学的にもありえない作品が多いとの批判がある。記事はさらに、日本に対する怒りだけを学ばるだけで、中国のどの部分が日本よりも劣っているか考えさせないことは問題だと指摘した。

 また、日本製品のボイコットも批判。所持していないと生活のあらゆる場面で支障がでる、当局が発行する「身分証」についても、日本の技術がなければ作れなかったと指摘した。

 記事は、日本人が生活環境を改善するために、細かな工夫を積み重ねていると指摘。地下鉄のつり革も、さまざまな長さのものを用意して、さまざまな身長の人に使いやすくしていると紹介。「中国のメーカーは多くの人の乗り心地について考えたことがあるだろうか?」と論じた。

 さらに日本では、タンクに水を溜める前に、手洗い用に使える工夫のある水洗式便器があると紹介。「この小さな工夫でも、日本全体で年間を通じてどれだけ水資源を節約させているか、想像もつかない」と論じた。

 中国では淡水資源の不足という問題が、長年にわたり継続している。記事は、「中国はずっと、『節水』を叫び続けてきた。この方法は、各自の自発的意識に頼るものだ。そして、中国では特に、(自発的意識で節水を)実現するのは困難だ」と指摘した。
 一方の日本については、節水が必ずできる工夫を実現していると、評価した。「手洗い蛇口付き便器」が登場した時代と比べ、現在ではさらに効率的に節水のできる商品が増え、「手洗い蛇口付き」の便器はむし減少したようにも思えるが、記事は具体的事象よりむしろ、日本人の「工夫と実現」に注目したと言える。

 記事は日本のトイレについてさらに、さまざまな人が利用することを前提にしていると紹介。例えば、小さな子を連れた親が利用する場合、子どもを安全に座らせておけるシートを用意し、さらに周到な説明書きも表示していると紹介。常に使う人のことを具体的に考える日本の「ものづくり」を称讃した。

 記事は、過去の日本との歴史を、中国にとっては屈辱だったと説明。ただし、客観的かつ詳細に日本の文明の素晴らしさを見つめ、生徒として頭を下げて学ぶことは、自らの威信を損ねることにはならないと主張した。

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◆解説◆
 中国では2000年ごろから、「愛国教育」が重視されるようになった。中国問題や日中関係を扱う評論家・研究者の石平氏は、「愛国教育は、共産党は自らへの矛先をそらすために行った。その結果、日本だけでなく世界に対しての核戦争なども辞さないとする、過激な風潮が広まった」として、「中国を覆う『愛国主義』狂乱」と厳しく批判した(著書「私はなぜ『中国』を捨てたのか」など)。

 同書は2006年ごろまでの執筆をまとめたもので、石氏自身は、異常な愛国主義を批判しても、当時の中国では全く受け入れられないと論じた。

 ただし現在では、排他的な「愛国主義」の弊害を説く論者も、以前に比べれば増えてきた。上記文章も「歴史を知ることは必要」と主張した上で、「日本の成し遂げたこと」まで認めないことの愚かさを強調した。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)