コレクション目的で買いこむのは別として、とくに使う当てもないものをなんとなくその時の流行に合わせて買ってしまい、クローゼットや倉庫の肥やしになっている、という経験をした人は多いのではないだろうか。物欲のセーブというものはなかなか難しい。そして、「物を捨てる」達人になるというのもかなりの修練が必要なのである。(イメージ写真提供:123RF) 

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 コレクション目的で買いこむのは別として、とくに使う当てもないものをなんとなくその時の流行に合わせて買ってしまい、クローゼットや倉庫の肥やしになっている、という経験をした人は多いのではないだろうか。物欲のセーブというものはなかなか難しい。そして、「物を捨てる」達人になるというのもかなりの修練が必要なのである。

 中国メディア・生命時報は18日、「断捨離、日本人の生活哲学」とする記事を掲載。かつては今の中国人観光客のように「爆買い」生活をしていた日本人が、物の少ない生活へとチェンジしていったと論じている。

 記事は、高い品質と美しい外観を持つ日本製品が外国人観光客から好まれており、「自分で使うかどうかなどそもそも考えずに、家電から服飾品、化粧品、薬品まで買いこんでしまう」と紹介。この現象に対して「外国人観光客が日本の『財布』になっている」と冗談交じりに話す日本人が多いとした。そのうえで、日本の市民はこれとは対照的に「あってもなくてもいいモノを一切捨て、最低限の生活用品しか残さない」生活をしていると説明。「彼らの理念は、最も少ないモノで最大の幸せを得ることである」と論じた。

 今の中国人にとっては奇妙に思われるだろう日本人の「断捨離」習慣が生まれた背景について記事は、「日本人も数十年前は『とにかく買う』という生活を経験していた」と紹介。家のなかがモノであふれることによって「安心感」を抱き、冷蔵庫の中にも食べ物が詰まっていたとした。しかし、数度にわたる経済危機を経験したことで「多くの人が自らの生活を反省し始めた」とし、巷には収納整理術や「断捨離」、簡素な生活を提唱する専門家が出現するようになったと説明している。

 記事は「量的な豊かさ」から「質的な豊かさ」へのシフトが、「経済危機の経験」というやや悲観的な要素から起きたと説明しているが、急成長によって浮足立っていた日本の消費社会が成熟を迎え、落ち着いたことによる成果という見方もできるだろう。

 バイキング料理を「食べられるだけ取る」のと同様、生活用品をはじめありとあらゆるものについても「必要なだけ買う」というのが、理想的な消費活動であり日常生活ではないだろうか。爆発的な経済成長が終息した今の中国は、まさにその「転換期」を迎えているのである。

 しかし、「日本人は『断捨離』の哲学に行きついた」と言われてしまうと、片付けができず「いるのかいらないのか分からないモノ」が捨てられない日本人としては、頭が痛い。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)