中国では近ごろ、中国人旅行客が日本で爆買いするのは日本製品に「匠の精神」があるためだとする論調が増えている。匠の精神があるからこそ日本製品の品質が高いという主張だ。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国では近ごろ、中国人旅行客が日本で爆買いするのは日本製品に「匠の精神」があるためだとする論調が増えている。匠の精神があるからこそ日本製品の品質が高いという主張だ。

 「匠の精神」とは日本でいう職人気質という意味合いに似ている。だが、物を作る職人に限らず、職人気質は日本の民族精神そのものと言っても差し支えないのかもしれない。中国ポータルサイトの中国頭条はこのほど、「日本製品は職人精神が具現化したもの」と題して、日本人に見られる職人気質について論じる記事を掲載した。

 記事は、筆者が日本で出会った3人の大学教授の生活からも職人精神を感じたと主張、「大学教授という特殊な仕事のなかでも職人気質は日常に見られ、多くの教師はそれぞれ職人としての伝説を持っている」と紹介した。

 例えば、素材分野の研究者である教授の授業を受けた筆者は、毎回の授業が独特なのは、同教授が本を作る職人の家で育ったからだと聞いて納得したという。装丁、表装などの本製作に関わる多くのことを聞くにつれ、「日本の本の装丁がどうしてあんなに細やかであんなに美しいのか、やっとわかった」という。職人気質というのは代々受け継がれているようだと観察を記した。

 筆者は次に、毎年新たな作品を世に送り出しているという学者を紹介。3人の子どものいる父親であるという同学者は毎日大学から帰ると家事を手伝い、子どもの世話をして、子どもたちが寝静まってから本を読み、文章を書き、明け方まで仕事をすることもよくあると紹介。そして、短い睡眠時間で大学での仕事を始めるので、「日本式のユーモア」で生徒に過労死の心配をされると綴り、「研究に対する勤勉さと努力」に敬意を抱かざるを得なかったと伝えた。

 3人目の教授はよく研究室で寝泊まりするほど研究熱心だと紹介。ある時、筆者は「漬物を作るのは簡単だ。漬物の素を買って白菜で漬ければ良いだけだ」と言ったところ、「それは邪道だ」と反論されたエピソードを伝え、こうした人びとに共通しているのは、職人精神や仕事に真摯に向き合う姿勢といった「言葉では表現できない一種の精神気質」があることだと指摘。それが本人の生きがいとなり、社会の柱となっていると論じた。

 最後に記事は、日本社会全体に見られる「精巧で精密な文化の背後には、深い歴史と伝統がある」とし、この種の歴史は中国人が教科書で学んだ日本の歴史とは異なっていると結んだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)