ヒスイの彫刻「翠玉白菜」に見入る馬英九総統(中央)

写真拡大

(台北 17日 中央社)国民党が10日に発表した報告書の中で、国立故宮博物院(台北市)の収蔵する国宝級文化財が同党の資産として扱われていたのを受けて、同院の馮明珠院長は16日、「全て中華民国(台湾)が所有している」との見解を示した。

国民党は報告書の中で、約10億米ドル(約1120億円)の金と外貨、北京にあった故宮博物院の国宝級文化財を、1940年代後半に同党が中国大陸から台湾に移った当時の党資産として表記。民進党の何欣純・立法委員(国会議員)が批判の声を上げていた。

また、文化財の返還はしないとの立場を中国大陸に表明すべきだとする民進党の黄国書立法委員からの提案に対しては、中華民国に属することは疑いの余地がなく、その必要はないとした。

報告書の内容について、国民党行政管理委員会の林祐賢主任委員は同日、あくまで資産の歴史を示したもので、現在、これらの文化財は国によって管理されていると説明した。

戦後、日本が残した不動産などを接収し、「世界で最も金持ちの政党」と呼ばれる国民党。その資産をめぐっては、民進党などから不正な方法で取得したものが含まれていると批判が出ている。また、週刊誌「今周刊」が今月発表した意識調査では、没収に「賛成」と答えた人が67.4%に上るなど、市民の不満も大きい。

(劉麗栄、鄭景ブン/編集:杉野浩司)