国内組が7人先発と予想。最大の注目は、香川、清武、原口で争われるだろうトップ下の争いか。

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 ワールドカップ・アジア2次予選のラスト2試合でまず3月24日に戦うのは、アフガニスタン。同29日に対戦が控えるシリアよりも格下と目され、実際、昨年9月のアウェーゲームでは日本が6-0と大勝した相手である。

 同予選の6試合を消化してグループEの4位(2勝4敗)に甘んじるアフガニスタンとの力の差は、歴然だろう。現在5勝1分の勝点16で首位をキープする日本が、ホームで不覚を取る姿は想像しにくい。

 いわば勝って当たり前。勝点3が計算できる相手であり、日本はこの試合に少し冒険的なメンバーで臨むかもしれない。ハリルホジッチ監督も「(3月20日の日曜日にリーグ戦を戦う)本田や香川は(試合2日前の)火曜日でないと合流できないので、木曜日の試合(アフガニスタン戦)に出るかは分からない」と示唆している。よって、アフガニスタン戦に限れば、スタメンには国内組が多用されても不思議はない。

 川島が久しぶりに復帰したGKはしかし、「東口にチャンスを与えるかもしれない」(ハリルホジッチ監督)。G大阪での昨季からの活躍を評価する指揮官の見解は妥当で、東口に先発出場する資格は間違いなくある。ただし、代表での実績を優先するなら圧倒的に川島であり、現時点で東口に当確はおせない。西川を含めGKは今回の代表活動でのアピールが重要になりそうだ。

 4バックの最終ラインで気になるのは、吉田の立ち位置。サウサンプトンではこのところ途中出場が多く、先発回数が減っている。一方でFC東京の森重が好調を維持している点を考えれば、吉田がスタメン落ちする可能性は否定できない。

 ハリルホジッチ監督は最近の森重のパフォーマンスを「身体は良い状態。ポジショニング、組み立てなどもミスはない」と絶賛。それでも仮に吉田がスターティングメンバーに名を連ねれば「欧州組偏重」とも捉えられかねないだけに、アフガニスタン戦での両CBの選定はハリルホジッチ監督の判断基準を示すひとつのファクターになりそうだ。

 右SBは酒井高よりコンディションが良さそうな酒井宏、長友が3月22日の火曜日に合流する左SBは藤春が先発と予想する。長友はコンディション次第だが、アフガニスタン戦で無理をさせる理由はどこにもない。チーム内の競争を活性化させたいなら、左SBは藤春にチャンスを与えるべきだ。

 2ボランチは、長谷部と柏木のコンビで決まり。ハノーファーでパフォーマンスが安定しない山口はバックアッパーと見るべきだろう。

 柏木の戦力的価値については、ハリルホジッチ監督も次のように語っていた。

「我々に足りなかった左利き。運動量も多いです。守備と攻撃の両局面でチームに良いものをもたらしてくれます。良いボールを送れて、プレーのスピードという部分でも彼は必要です。このような選手を使って、FWも背後を取れると思っています」

 ここまで具体的に述べていたという点で、ハリルホジッチ監督は柏木を重要な戦力と見なしている。引いた相手に対して、彼の攻撃センスは不可欠と考えているかもしれない。
 
 
 左ウイングは宇佐美で確定か。「彼のようなタレントは稀。我慢して使い続けていく」という指揮官のコメントからは、宇佐美への寵愛ぶりが窺える。CFはレスターで躍動する岡崎が本命で、対抗が金崎。ハリルホジッチ監督の「チャンスを掴んでもらいたい」という言葉を鵜呑みにすれば、金崎がスタメンの可能性は十分ある。

 現体制下で初招集されたハーフナーは、ターゲットマンとして使われるだろう。組み立ての局面で難しい状況に陥ったり、スピーディーなパス回しが思うようにできない、攻撃に行き詰った際の切り札的存在として投入されるはずで、立ち位置はCFのバックアッパーと見るべきだ。

 右ウイングは、先の国内合宿で「かなり良い動きをしていた」(ハリルホジッチ監督)小林か。今季は川崎でも目を引く活躍をしており、代表戦で試す価値は間違いなくある。本田がアフガニスタン戦の2日前に合流する事情も踏まえれば、むしろこのタイミングでテストすべきだ。

 予想がもっとも難しいのはトップ下。香川が本田と同じく火曜日合流で、清武にコンディションの不安が若干ある状況では、「もしかしたら真ん中でできる」(ハリルホジッチ監督)原口がスタメンの最右翼ではないか。ドイツに渡り、ドリブル小僧から攻撃のユーティリティプレーヤーに進化を遂げつつある原口の活躍次第では、これまで代表で香川が君臨してきたトップ下の競争は激しさを増すだろう。

取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)