16日、米アカデミー賞でのアジア人をネタにしたジョークについて、抗議の声を上げた台湾のアン・リー監督に対し、主催側が謝罪。ハリウッドでのアジア人蔑視は、これまでさまざまな形で見受けられてきた。写真はアン・リー監督。

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2016年3月16日、米アカデミー賞でのアジア人をネタにしたジョークについて、抗議の声を上げた台湾のアン・リー(李安)監督に対し、主催側が謝罪。ハリウッドでのアジア人蔑視は、これまでさまざまな形で見受けられてきた。聯合報が伝えた。

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今年のアカデミー賞は、演技部門にノミネートされたのが全員白人だったため、「白すぎるオスカー」と話題になった。授賞式では、アジア人をネタにしたジョークが披露されたが、これに対してアン・リー監督ら25人の映画人が抗議。主催者の映画芸術科学アカデミー(AMPAS)が16日、公式に謝罪している。

ハリウッドでのアジア人蔑視を最も強く感じてきたのは、アン・リー監督だろう。01年、「グリーン・デスティニー」が外国語映画賞など4部門を受賞した。しかしノミネートされた10部門は、いずれも演技部門ではない。13年、「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」は11部門にノミネートされ、監督賞など4部門を受賞。しかしこのときも演技部門でのノミネートはなく、俳優・女優は無視された形だった。

これについてアン・リー監督は、「スラムドッグ$ミリオネア」も同様の扱いだったと語る。作品賞を受賞した同作の製作国は英国だが、インドを舞台にし、出演者もインド人だった。こちらも演技部門で誰もノミネートされていない。

アン・リー監督が最初の監督賞を受賞したのは05年、映画「ブロークバック・マウンテン」だった。この時、作品賞でも最有力候補とされていたが、受賞したのは米映画「クラッシュ」。この大番狂わせが話題になった。「ライフ・オブ・パイ」も同様に作品賞を逃している。

中国出身でハリウッドでも活躍する女優チャン・ツィイー(章子怡)は過去にインタビューで、「ハリウッドでアジア人がばかにされることは我慢できない」と語っている。さらにアジア人俳優の扱いについて、「表面的な印象の役どころしかもらえない。少しでも深みのある役は、黒人の役者に与えられる」と、悔しさをにじませつつ話している。(翻訳・編集/Mathilda)