友の会、あなたはどの百貨店にする?
 日銀のマイナス金利政策の導入以後「百貨店友の会」が注目を浴びている。

「百貨店友の会」とは一定額を一定期間積み立てると、満期時に総積立額の数パーセントを加算した額を商品券、もしくは電子マネーで受け取れる制度で、1925年に山形屋(鹿児島市)が始めたものが最初と言われている。

 どの百貨店でも、積立額に年利換算で実質約8〜15パーセントを加算した額が受け取ることができ、銀行に預金するよりも大幅に高い利率、かつ銀行利息のように源泉税を引かれるということもないとあって、人気となっているのもうなずける。

 しかし「どの百貨店友の会に入ればいいのか迷っている」「百貨店はあまり使わないからお得感がない」と思っている人も多いのではないだろうか。

◆優待制度も見逃せない「百貨店友の会」

 実は、百貨店友の会の優待は商品券や電子マネーが受け取れるということだけではない。

 例えば、ほとんどの百貨店友の会では、百貨店併設の駐車場が一定時間無料となったり、百貨店内の飲食店での優待が受けられるほか、店内のみならず、百貨店外の飲食店、エステサロン、美容院、映画館、ホテル、遊園地、温泉などといった、様々な店舗で会員限定の割引や特別なサービスを受けることができるのだ。

 また、会員限定のお得なセールや、特別観劇会、ツアー旅行などを企画している百貨店も多い。

 優待制度を存分に活かせば、オトクに買い物をして、オトクに飲食をして、浮いた分でオトクに温泉に、という使い方もできてしまう。

◆百貨店でなくとも使える友の会も

 いくら利率が高いとは言っても「そんなにいつも百貨店で買い物はしないし……」という人も多いであろう。

 そんな人にオススメなのは「百貨店系列のスーパーマーケット・ショッピングセンター・ファッションビルなどで使える友の会」。

 残念ながら、大手百貨店で該当するのは阪急百貨店の「阪急友の会」(スーパー「阪急オアシス」で使用可能)のみしかないものの、地方では川徳(岩手県)、天満屋(岡山県・広島県など)、トキハ(大分県)、鶴屋百貨店(熊本県)、山形屋(鹿児島県・宮崎県)など、友の会商品券や電子マネーを系列スーパー・ショッピングセンターで使用することができる百貨店は結構多い。

 また、系列スーパーなどがなくても、百貨店内にテナントとして入居している「ロフト」「無印良品」などの大手雑貨店や、「ユニクロ」「GAP」などのファストファッション店、シネマコンプレックス、そのほか店内外の提携店舗において友の会商品券が使用できる場合もある。「調べてみたらお気に入りのお店で友の会商品券が使えた」ということもあるかも知れない。

 更に、友の会商品券は百貨店内の大型書店においても利用できることが多い。本好きにとって必見なのはもちろん、「毎月1000円ちょっとする雑誌を購読している」という人は、それだけで元が取れてしまう。

 但し、系列スーパーやテナント・専門店街など、使える店舗や特典が多い百貨店ほど利率が低い、なんてことも多いので注意が必要だ。

◆大切なのは「自分にあった友の会選び」

 そのほかにも、「友の会の会員は常に百貨店内の殆どの商品が割引価格で購入できる」という大盤振る舞いを行っている百貨店もあるほか、特別な優待制度として宝塚歌劇団の特別公演を見ることができる「阪急友の会」、ベビー・子供用品の特別割引やケーキのプレゼントが受けられる「佐世保玉屋キッズママクラブ」(長崎県)など、友の会会員に向けてユニークなサービスを行っている百貨店もある。

 また、お中元、お歳暮などがかなりお得な値段で送れる百貨店もあり、贈り物をする機会が多い人はそのような優待がある百貨店を選ぶのが良いだろう。

 このように、利率の高さ以外にもオトクなポイントが沢山ある百貨店友の会。

 一番大切なのは、利率のみにとらわれず「自分にとってどれが一番便利でオトクな友の会か?」を見極めること。上手に活用していきたい。

表:主な百貨店の友の会制度比較(出典:デパート通信)

<取材・文・写真/都市商業研究所>

【都市商業研究所】
若手研究者で作る「商業」と「まちづくり」の研究団体。Webサイト「都商研ニュース」では、研究員の独自取材や各社のプレスリリースなどを基に、商業とまちづくりに興味がある人に対して「都市」と「商業」の動きを分かりやすく解説している。Twitterアカウントは「@toshouken」

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