マンション探しで理想の物件を絞り込んだら、いよいよ内覧・購入だ。このとき多くの物件購入希望者が付き合うのが不動産仲介業者だが、業界には独特な習慣やトレンドがあるため、注意が必要だ

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いざ、マンションの購入へ
物件の売買に要する期間は?

 連載第16回「含み益がどんどん溜まる“コスパのよい”マンションを選べるか?」では、スタイルアクトが自宅の購入を検討される人向けに、売り出し物件の中から割安な物件を特定して紹介する個人向けサービス「ロボット仲介」を駆使して、コストパフォーマンスのよいマンションをどのように探し当てたらよいかを説明した。今回は、実際に物件を内覧、購入する段階になったとき、どんなポイントに注意すべきかについて、「実践編」をお届けしよう。

 まずは、基礎知識となる「物件の適正価格」についてお伝えしておこう。適正な価格設定をしている物件は平均1.5ヵ月程で成約している。つまり相場付近の物件はすぐになくなり、高くても査定価格の+5%以内にあり、指し値に応じて売っているのが実態である。実際、成約した物件の売り出し時期からの経過期間で見ると、3ヵ月で80%が売れている。契約までの期間別に売出と成約の乖離率は広がっていく。早く決まるものは売出価格が安いので値引き幅も小さいが、時間がかかる物件は10%ほど下げないと決まらない高値設定をしているだけなのである。

 査定価格というのは3ヵ月で売れる価格と定義されており、成約しないなら不当な高額査定価格ということになる。不動産業者が高めに設定するのは、専任契約を取りたいからであり、高く査定した価格で売れないことは業者はわかっている。3ヵ月の媒介契約が切れる頃に値下げの話をし始め、しびれが切れた売り主に値下げすることを促す。

 この一連の対応を「顧客を干す」という。干された顧客にも売る事情があるので、値段を大幅に下げた段階で自社の買い手をあてがって「両手仲介」を狙う。そんな事情も知らずに、「高い査定を出してくれた」とか、「頑張ってくれている」とか言う売買に不慣れな顧客はカモにされるだけであり、「気の毒な人」になってしまう。

 内覧する際に、不動産業者はたいてい「当て物」(あてぶつ)を用意する。3件内覧するなら、1、2件目は3件目より少し劣る物件を顧客に見せる。顧客は最初の2件に煮え切らず、3件目に「これだ!」と自発的に決めるようになるからである。

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