カエルがウサギに傘を渡すシーン
『丸紅新電力 鳥獣戯画「出会い」篇』より
(C)2016 Studio Ghibli

丸紅株式会社は15日、地域経済や社会に貢献する丸紅グループの企業グループイメージを伝えるため、また、4月1日からの電力自由化に合わせて電力小売りに本格参入するピーアールとして、株式会社スタジオジブリ制作の映像をCMで放映すると発表した。

本CMでジブリがモチーフにしたのは、平安時代〜鎌倉時代に描かれ、日本最古のマンガとも言われる「鳥獣人物戯画」(鳥獣戯画)。YouTubeにアップされた『丸紅新電力 鳥獣戯画「出会い」篇』は、絵巻物の一部分、雨宿りするウサギにカエルが傘替わりの葉っぱを差し出すシーンをジブリ流に動かしている。

乙女のように胸の前に腕を寄せるウサギは女性的で、傘を突き出すカエルは男性的に見える。この場面がひとたびジブリの手にかかると、降りしきる雨の中をウサギは一生懸命に走り、カエルは力強くウサギを抱きしめる。そしてなんともほのぼのとした結末へ。雨宿りと言えば、『となりのトトロ』でサツキとトトロがバスを待つシーンが思い浮かぶ。800年以上昔のマンガを自身の名シーンにも重ね、元は墨と筆のみで描かれた絵を軽快に動かし、ストーリー性を持たせたのはジブリの真骨頂とも言える。


カエルが駆け出すシーン
『丸紅新電力 鳥獣戯画「出会い」篇』より
(C)2016 Studio Ghibli

作中のピアノの作曲・演奏は盲目のピアニスト辻井伸行氏。動物たちが生き生きと動く様を軽快なピアノで演出している。また、本作はCMの第1弾となり、第2弾、第3弾ではカエルとウサギの2人のその後が描かれる。

丸紅新電力 鳥獣戯画「出会い」篇

発表資料
URL:http://www.marubeni.co.jp/news/2016/release/20160315a.pdf
2016/03/16