■連載/松岡賢治のマネーtab

 日銀がマイナス金利を導入して以降、銀行の預金金利は軒並み低下した。メガバンク(三菱東京UFJ銀行)の場合、普通預金金利は0.02%から0.001%に、スーパー定期の1年物は0.025%から0.01%となっている。特に、定期預金は、1か月物から10年物まですべてが0.01%となっている。仮に、100万円を預けたとしても、1年で100円しか利息が付かない水準だ(税金を引かれると80円)。10年間預けてもほぼ1000円。

 高金利をアピールしてきた、ネット銀行や地方銀行はどうか。例えば、楽天銀行は、普通預金で0.02%とメガバンクの定期預金を上回る金利を付けており、1年物では0.04%となっている。メガバンクとそれほど変わらないネット銀行もある中、健闘しているといえよう。

 地方銀行も頑張っている。お得な定期預金の代名詞的存在となっている、香川銀行の『超金利トッピング定期預金』は、2月半ばまでは0.4%で、それ以降は0.25%となっている(預入限度額は1人100万円まで)。また、荘内銀行の『「わたしの支店」専用定期預金』は、1年物・3年物・5年物がすべて0.15%(一口100万円以上1000万円以下)。いずれも、メガバンクやネット銀行とは爐劼肇吋伸甍磴高金利といえよう。

 実は、まだお得な定期預金は存在する。信用金庫や信用組合のものだ。まず、大阪シティ信用金庫の『夢プレミアム』は1年物で、なんと0.425%。ただし、5月1日からは0.375%となる予定。預入金額は100万円以上1000万円以下となっている。

 そして、横浜中央信用組合の『ベストパートナー供戮蓮1年物0.3%、3年物0.4%で、5年物は0.6%という高金利だ。ただし、募集期間は3月31日までで、預入金額は10万円以上1000万円以下となっている。上記の2つ以外では、大東京信用組合の『プレミアム』が0.15%。募集期間は3月31日まで、預入金額は10万円以上となっている(総額が700億円に達した時点で終了)。

 また、ちょっと変わったところでは、城南信用金庫の『節電プレミアム預金』がある。1年物で、預入金額は100万円までだが、金利は1.0%。しかし、利用には条件があり、ソーラーパネルの設置や、蓄電地あるいは自家発電機の購入、LED照明への切替など、10万円以上の省電力に関わる設備投資を、2011年5月2日以降に行なった人が対象となっている。この条件に該当する人がいれば、かなりのお得な商品となるはずだ。

今お得な定期預金は信金と信組

 信用金庫や信用組合は、地域金融機関と呼ばれる。なじみがない人も多いと思われるが、メガバンクや地方銀行他と同様、預金保険制度の対象となっているので、万が一、預入先の金融機関が破綻としたとしても、国が1000万円までは保護してくれるので心配はない。

 ただし、信用組合と信用金庫では、金融商品の提供に関して、少し違いがある点には注意したい。預金を預ける人について、信用金庫には特に制限がないが、信用組合は組合員となることが必要となる。

 組合員になるには、その信用組合の営業地域に、在住あるいは勤務していることが条件となる。営業地域は、広くても都道府県単位がほとんどで、大部分はそれよりも狭い。だが、中には、ここで紹介した横浜中央信用組合のように、神奈川県、静岡県、茨城県、千葉県、福井県、富山県ほか、他県にまたがっているところもある(ちなみに、大東京信用組合の営業地域は東京都)。

 なお、信用金庫、信用組合とも、ネットバンキングのサービスがあるとは限らないので、その場合は、電話や実際に来店をして、手続きをすることになる。

 お得な定期預金を提供している信金、信組は、全国にまだまだある。この機会に、地元の地域金融機関をチェックするのもいいだろう。

文/松岡賢治

マネーライター、ファイナンシャルプランナー/シンクタンク、証券会社のリサーチ部門(債券)を経て、96年に独立。生活総合情報サイト「All About(オールアバウト)」のクレジットカード担当。最新刊「大人のためのポイント&カードのトリセツ。」(執筆・監修)。ブログはこちら