馬総統、日本の原子力政策「台湾が進むべき方向示している」

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(台北 12日 中央社)東京電力福島第1原発事故の発生から5年を迎えた11日、馬英九総統は、資源に乏しい日本に「原発は不可欠」とする安倍晋三首相の発言に触れ、台日はエネルギーの輸入依存度の高さなど条件が非常に似ており、日本の原子力政策は「台湾が進むべき方向を示している」と語った。

馬総統は、安倍首相は原発停止による天然ガス輸入増の負担に耐えきれず、3年前、稼動ゼロの政策を取り下げたと指摘。同首相はエネルギー不足や二酸化炭素(CO2)排出量の削減のために、完全な原発廃止はできないと考えているとした。

また、脱原発を目指しながらも、それに代わる電力の安定供給の実現にめどが立たない台湾のエネルギー問題は「最大の懸念だ」と述べた。多くの人は省エネや再生可能エネルギーの活用で解決すると楽観視しているが、使われる電気製品は日々多くなっており、省エネは非常に難しいと語った。

馬総統は、原発の廃止は行うが、代替エネルギーを確保し、一歩ずつ進めていくべきだと強調。台湾はエネルギー資源の98%を輸入に頼っているが、他国に完全に依存するエネルギー政策は非常に危険で、米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」も昨年、台湾の急進的な原発廃止は国家の安全に影響すると指摘していると述べた。

総統はこれまでにも、脱原発は世界の趨勢(すうせい)ではないと発言するなど、性急な原発の廃止に懸念を示している。

(劉麗栄/編集:杉野浩司)