10日、若者の厳しい就職難が続く韓国で、就職活動中の学生らが皆同じような出来事を自己紹介書に記載するようになり企業側を飽き飽きさせていると、韓国メディアが報じた。写真は韓国国旗とパスポート。

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2016年3月10日、韓国・国民日報は、若者の厳しい就職難が続く韓国で、就職活動中の学生らが皆同じような出来事を自己紹介書に記載するようになり、企業側を飽き飽きさせていると報じた。

韓国の就活生が企業に提出する自己紹介書の中で、今「お決まりメニュー」となりつつあるのが海外旅行経験だ。採用までの最初の難関である書類選考を通過するには、学生時代の「多様な経験」を書類で売り込む必要がある。そうした中、海外語学研修や留学よりも格段にお手頃で手っ取り早い海外旅行は、欄を埋めるにもってこいの「経験」なのだ。実際、政府や複数の大企業が実施しているボランティア活動付きの旅行「ボランツアー」への応募は、定員の数百倍に上ることがあるという。

記事は、イタリア旅行ですりに遭遇した経験を生かし「突然の出来事にも落ち着いて対応できる性格」と自己紹介する予定の28歳の男子学生や、夏休みの旅行先でパラグライダーに挑戦したことを「活発な性格」のアピールに活用するという大学4年生の実例を紹介した。

しかし、こうした自己紹介書に警鐘を鳴らす人事担当者も少なくない。ある航空会社の担当者は「業界の特性もあり、書類の7〜8割にはバックパック旅行の経験が書かれている」と言い、海外旅行の経験だけではほぼ意味がないと指摘する。また国内4大グループの担当者も「誰もがやっていることを特別な経験のように膨らまして書いた物は良くない」と、むしろ安易な「経験」追加には慎重になるべきと助言した。

これについて、韓国のネットユーザーから寄せられたコメントには、「じゃあ自己紹介書に『あなただけの経験』とか『ボランティア活動』がどうとかいう質問を入れるな」「20代半ばの学生がいくら『特別』と言っても、奇想天外な経験なんてしてないよ。独特な自己紹介なんて出て来るわけがない」「企業はいったい何を求めてるんだ?国連でインターンでもして来ないと駄目なのか?」「ヘル朝鮮の企業は、上の命令によく従い、家庭を捨ててぺこぺこする奴隷を求めてるくせに、採用する時だけ活動的で創造的な人を欲しがる。どんだけ矛盾してるんだ?」と、企業側の問題を指摘する声が目立つ。

また、「華麗な経験をたくさんした人は、面接なんて受けないよ。自分で会社を起こすでしょ」「もう月まで旅行しなきゃいけなくなる」「就職は人生の戦争だね」「周りの子たちはみんな海外旅行に行ったから、行けなかったことが私だけの経験になった」「そのうち自己紹介書を書く塾ができる」などのコメントもあった。(翻訳・編集/吉金)