Doctors Me(ドクターズミー)- いま、改めてエイズについて知りたい!

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「エイズ」は日本での感染者数は増加しており、決して他人事ではありません。
また、いまだに「不治の病」「唾液で感染する」などという間違った知識を持っている方も少なくないようです。偏見をなくしていくことと同時に、自衛手段としても、正しい知識をきちんと身につけたいものですよね。

今回は改めてエイズについて、医師に聞きました。

エイズの原因や感染経路は?

エイズの原因は、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染することです。
感染源は感染者の血液、精液、膣分泌液とされ、通常の一般的な生活の中で感染することはまずありません。

感染経路としては性行為が最も多く、男女間の性行為のほか、肛門性交の受け手側はリスクが高いとされています。オーラルセックスでも感染します。

輸血などもリスクは全くないわけではありませんが、献血で得られた血液は検査が全部行われ、安全とされたものだけが製剤化されます。
ただ感染直後の献血での血液はウイルス量が少なく、抗体もまだできていないので検査をすり抜けてしまうことがあり非常に悩ましい問題です。

そのほかの感染リスクとしては以下のような経路などが考えられます。
・母体からの感染
・刺青(の針)、ピアス、カミソリ、注射器、歯ブラシの使い回し

唾液からはHIVは感染しませんが、歯ブラシは出血を伴うことがあるので使い回ししないほうがいいでしょう。

初期症状は風邪に似ている…?

症状としては感染後2週間程度でインフルエンザ様症状といって、以下のような症状などがみられることがあります。
・発熱
・頭痛
・倦怠感
・咽頭痛
・関節痛
・筋肉痛

一方で症状がない人も多いです。

また風邪かHIV感染かどうか区別することは困難です。
検査は、感染する機会のあった最後の日から2カ月以上たってから保健所で受けるようにしましょう。

さらに進行すると現れる症状は?

感染している場合は、その後しばらく症状がない期間が続きます。
その後、CD4陽性リンパ球という白血球の一種が徐々に数が減っていき、正常な免疫機能が保てなくなってきます。

そのうち、エイズ関連症候群といって以下の症状などが現れます。

≪エイズ関連症候群といわれるもの一例≫
・細菌による血管腫症
・陰部カンジダ症(1か月以上持続して薬がなかなか効かない)
・口腔や喉のカンジダ症
・子宮頸管部異形成
・子宮頸部上皮内癌などの子宮頸がん関連疾患

1カ月以上持続する発熱や下痢などの症状が続きます。
さらに、普通なら感染しても免疫が打ち勝って何も起こらないような病原体にも最終的には負けてしまい、様々な疾患を起こして死に至るとされます。

≪エイズを発症すると起こり得る病気の一例≫
・カリニ肺炎
・カポジ肉腫
・真菌症
・原虫症
・細菌感染症
・ウイルス感染症
・脳リンパ腫
・非ホジキンリンパ腫
・HIV脳症   など

治療法&予防するにはどうすればいい?

≪治療方法について≫
有効と判断される抗ウイルス薬を内服開始します。(薬を服用する前ににHIVウイルスがどの抗ウイルス薬に対して効き目があるかをチェックする必要があります。)
途中で勝手にやめたりするとその薬が効かなくなってしまう可能性があるのでしっかりと内服継続をすることが予後を左右します。

≪予防について≫
予防方法としては、以下のようなことが挙げられます。
・不特定多数との性行為はしない
・性行為をするときはコンドームを最初から確実に使用する

結婚を考えている男女間ではあらかじめブライダルチェックとして検査をお互い受けておくことなどが大事です。
併せて感染経路で挙げた「血液がつくおそれのあるもの」の使いまわしは控えたほうが予防になります。

他人の体液には素手で触れず、ビニル手袋などで防御し、他人の体液が粘膜や傷のある皮膚についた場合は大量の流水ですぐに洗い流し医療機関にご相談ください。

【医師からのアドバイス】

日本は先進国の中で最も増加率が高い国とも言われています。正しい知識を持ってHIV新規感染者増加の傾向を断ち切らなければいけません。

感染してしまってもお薬を飲み続けることでエイズ発症をかなり遅らせることができますし、お薬も日々進化しています。疑わしい行為があれば早めに(最後の行為から2か月たってから)保健所で検査をしましょう。

(監修:Doctors Me 医師)