日本統治時代から残る倉庫の移築に「待った」  識者らが反対/台湾

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(台北 10日 中央社)台北駅の西側に日本統治時代から残る倉庫の保存をめぐり、移築計画を進めたい台北市と現地での保存を求める有識者らの間で意見の対立が続いている。9日には話し合いの機会が持たれたが、平行線に終わった。

台北市政府文化局によると、倉庫は大正時代に建てられ、当時樟脳や茶葉の貿易を手がけた三井物産が使用。レンガと木材を合わせた建築様式で、歴史的価値が高いとされる。

2012年には市が歴史的建造物に指定。その一方で今年2月には都市の再開発により、現在地から51メートル離れた場所への移築が決定したが、有識者らから反対意見が噴出していた。

文化資産審議委員会の黄士娟委員は、鉄道施設の周辺にあり、日本政府と緊密な関係にあった三井物産の地位や河川舟運から陸運への転換を象徴するものだと強調。移築すれば空間や歴史的つながりが失われてしまうと懸念を表明した。

話し合いは3時間40分にもおよび、トウ家基副市長は結論を来週まで先延ばしにすることを決定。専門家の意見を参考に対応を検討するとしている。(トウ=登におおざと)

(顧セン/編集:齊藤啓介)