「火星の生命」の探査機「エクソマーズ」打ち上げ

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欧州宇宙機関(ESA)とロシア連邦宇宙局が提携して3月14日に打ち上げが行われるエクソマーズ(ExoMars)計画は、「火星の生命」に特に重点を置いた初めてのミッションだ。

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3月14日(現地時間)にカザフスタンで打ち上げが行われるエクソマーズ(ExoMars)ミッションは、火星の生命に関する「非常に有力な証拠」をもたらしてくれるだろうと、今回の打ち上げに携わっている科学者は述べた。

「今回は、火星に生命が存在していたかどうかに特に重点を置いた初めてのミッションです」と、エクソマーズ・プロジェクトに参加している科学者、ハヴァン・スヴェデムはWIRED UKに語った。

2014年に米航空宇宙局(NASA)の火星探査ローヴァー「キュリオシティ」が、火星には大量のメタンが存在する(日本語版記事)ことを確認している。今回のミッションでは、このメタンが生物起源か地質起源かを明らかにする。具体的には、火星を周回する「エクソマーズ・トレース・ガス・オービター」(ExoMars Trace Gas Orbiter:TGO)が火星大気のサンプルを収集し、生物を起源としないメタンに多く見られる放射性炭素(炭素14)同位体の量を測定する。

TGOと、小型着陸機「スキアパレッリ」が搭載されている。

このミッションは、欧州宇宙機関(ESA)と、ロシア連邦宇宙局(ロスコスモス)の連携から生まれたものだ。もともとESAはNASAと提携していたが、NASAが2012年に予算削減で撤退した結果、ロスコスモスと提携することになったものだ。

打ち上げられたTGOは、7カ月かけて火星に到達し、そこで小型着陸機「スキアパレッリ」(Schiaparelli)を放出する(この名前は、19世紀に火星表面の観測を行ったイタリアの天文学者ジョヴァンニ・スキアパレッリにちなんだもの)。

スキアパレッリは火星の気候と電場に関するデータを収集するものの、バッテリーの寿命から考えると、動き回る時間が2日間を超えることはなさそうだ。「短命の探査機になるでしょう。[中略]バッテリーの大半は、探査機の温度を維持することだけに使われることになります」

着陸機スキアパレッリは、2018年に打ち上げが予定されている第2回目のエクソマーズの予行練習プロジェクトになる。2018年のエクソマーズでは、生命の存在に関するさらなる発見につながることを期待して、探査機「エクソマーズ・ローバー」を送り込んで火星の地表に2mの穴を掘ることが計画されている。

なお、TGOはスキアパレッリを放出したあと、1年以上かけて、大気内のメタンのサンプルを収集していく(2018年末から19年ごろに予想されるエクソマーズ・ローバーなどの到着後、TGOローバー等との中継通信を提供できる、より低い軌道に移動する。TGOはその後も、将来打ち上げられる計画機のための通信中継衛星として、2022年まで稼動を継続する予定)。

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