私ダメだな…「人と比べてヘコんだ時」のココロの回復術3つ

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普段は明るく振舞って仕事も順調にこなしているのに、時々周りの人たちがとても優秀に感じてしまいすっかりヘコんでしまう……なんていう思いをした事はないでしょうか。

今回は、心理カウンセラーの筆者が、こんな時自分を元気にしてくれる3つの思考術をご紹介します。

■その1:落ち込む自分が「極めて正常」だと知る

安心してください。そうやって時々落ち込むあなたは極めて普通です。

むしろ、世の中でいわゆる“トップクラス”を走っている人ほど、極度の劣等感、強く心に残るような大きな恥や失敗という経験を持っていたりします。

「なぜそこまで人並み外れた努力をするのか」と聞かれれば、「自分は元々普通の人より頭が悪く、何をやっても不器用で劣っているからです」なんて答えるお医者様や弁護士もいるのです。

劣等感で落ち込んだ時は、実は次の道を切り開く“チャンス”でもあるという事ですね。

■その2:他人ではなく「昨日の自分」と比較する

極端に周りと自分を比較するあまり、精神的なバランスを欠いてしまうという事もあります。

上には上がいて、下にはどこまでも下がいます。だから、人と比べているうちは永遠に承認欲求が満たされず、ずっと不安につきまとわれる日々が続いてしまう可能性があるのです。

今の自分を比べるべきライバルは“昨日の自分”です。昨日の自分より1ミリ成長していればそれでもう合格です。そんな日を1日ずつ積み上げて行きましょう。

■その3:「自分の成長」を自分に見せる

「仕事を辞めたくなってしまった」なんていうご相談がきた時、一旦は“辞めてからどうするか”という方向で検討しますが、最終的には“やっぱりもう少し今の会社で頑張ってみた方がいい”という結論になる事が多いんですね。

こういう場合、どうやってやる気を引き出すかというと、“以前は出来なかったけど、今出来るようになったこと”を探してもらいます。あるいは“以前は知らなかったけど、今はこの仕事に関してこういう事を知っている”、というご自身が成長したポイントを具体的にリストアップしてもらいます。

周りの人がみんな偉く見えてしまい自分だけが劣っているように思える時は、こんな風にちゃんと“階段を上って来た”という現実をリアリティを持って見つめ直す事が必要な時です。

日々の仕事に追われて直近の課題に目を奪われていますから、たまにはこんな風に後ろを振り返って自分の足跡を賞賛し自分で承認してください。

「私は私なりにちゃんと前進している!」という自信が心の根底に育ち始めると、それまでより少し腹がすわった自分になれるはずです。

いかがでしたか? こうして考えて行くと、わが身にふりかかる悪い事もみんな自分を成長させてくれるスパイスのようなもの。落ち込んだ自分に振り返ってウインクしたら、明日からまた気合を入れて前進できるのではないでしょうか。

【著者略歴】

波登かおり ・・・ 心理カウンセラー。『自己肯定観向上プログラム』を確立。セルフコントロール“自分の元気の作り方”を提案している。著書『1分間元気チャージ』幻冬舎他。

【画像】

※ Olesya Kuznetsova / Shutterstock