今年のリオ五輪出場権を逃してしまった日本女子サッカー代表・なでしこジャパン。出場の道が閉ざされて以降、日本のメディアからは責め立てる、「戦犯」を探し出すような言論が続々と出ている。そんななか、8年ぶりに五輪出場を決めた中国のスポーツ総局が8日に発表した文章が実に「染みる」内容なので、紹介したい。(イメージ写真提供:123RF) 

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 今年のリオ五輪出場権を逃してしまった日本女子サッカー代表・なでしこジャパン。出場の道が閉ざされて以降、日本のメディアからは「戦犯」を探し出すような言論が続々と出ている。そんななか、8年ぶりに五輪出場を決めた中国政府のスポーツ総局が8日に発表した文章が実に「染みる」内容なので、紹介したい。

 文章は、2011年以降日本女子サッカーが同年のワールドカップ(W杯)優勝以降黄金時代を迎え、12年のロンドン五輪銀メダル、14年のアジア杯優勝、15年のW杯準優勝と輝かしい成績を残してきたことを紹介。

 リオ五輪最終予選も「実力的にはアジアでかなう相手はいない」陣容だったにもかかわらず低調なパフォーマンスに甘んじたのは「システマティックなトレーニング不足、監督のチームマネジメント不足以外にも、チーム自体の競技コンディションという重要な原因があるのだ」とした。

 そして、アスリート個人レベルでも状態のピークと谷はあり、ましてやチームスポーツであるサッカーでは「ピークを作るには数人、数十人それぞれが数年の蓄積や努力によってピーク状態にないといけない。逆に、数人が調子を崩せばそれだけで谷の状態になってしまうのだ」と解説している。

 それは、今回「谷」の状態を迎えて五輪出場を逃した日本にも、従来の布陣ながらも数年の蓄積によってピークを迎えて五輪出場をつかんだ中国にも同じことが言え、誰しもこの「運動競技の基本的な掟」からは逃げられないというのだ。

 文章はそのうえで「国内のメディアやサポーターは、中国女子サッカーがある時、ある段階での試合においていい成績を取ったからといって得意になって喜ぶ必要はなく、ましてや調子が悪かった時に卑下したりくよくよしたりしてはならないのだ」と論じている。そして「チームが順風満帆であろうが逆境にいようが、同じようにサポートし、努力していつの日か再び栄誉を勝ち取ってくれることを信じるべきなのだ」とした。

 そのうえで最後に「このような啓示は、8年ぶりに五輪に戻ることよりもはるかに重要なのだ」と締めくくっている。

 結果を残した時には散々褒めちぎる一方、結果を出せなかった時には手のひらを返したように猛バッシングする。「勝てば官軍」の競技界においてある程度は致し方ないのかもしれないが、それが果たして自国の代表にとってプラスになるのかを、改めて考えなければならない。(編集担当:今関忠義)(イメージ写真提供:123RF)