中国が、2016年から20年までを対象計画とする第13次5カ年計画に「大陸と台湾を結ぶ高速鉄道」の建設を盛り込んだことについて、台湾の張善政行政院長(首相)は8日、「不愉快だ」と述べた。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国が、2016年から20年までを対象計画とする第13次5カ年計画に「大陸と台湾を結ぶ高速鉄道」の建設を盛り込んだことについて、台湾の張善政行政院長(首相)は8日、「不愉快だ」と述べた。

 中国が策定した第13次5カ年計画では、2020年までに全国の高速鉄道の営業距離を3万キロメートルに伸ばし、都市の8割以上が高速鉄道で結ぶことが盛り込まれた。注目を集めたのは、北京と台湾の台北が、高速鉄道で結ばれることになるとした部分だ。

 2008年にはすでに、福建省から対岸の台湾まで海底トンネルを建設して大陸と台湾を高速鉄道で結ぶ「京台高速鉄路」の構想は発表されたが、5年間という期限を決め手、実現に向け最大限の努力をする国家方針を示す「5カ年計画」で具体的に示されたとなれば、「重み」はおのずと違ってくる。

 張首相は8日、立法院(国会)で民進党所属の邱議瑩委員(議員)の「豆腐のように(たやすく)飲み込まれてしまった感じがしませんか?」、「受け入れられるのですか?」との質問を受け、「事前にわれわれには、何の連絡もなかった」、「もちろん、不愉快です」と応答した。

 台湾ではこれまでにも、政府部門として大陸との交渉責任者である大陸委員会・夏立言主任委員も「この件は、わが方が扱う件だ。彼ら(大陸側)が言った通りになる件ではない。私は不可能だと思う」と述べた。

 中国当局は2008年の馬英九政権発足以来、台湾を「引き寄せる」ことに積極的に努めきた。かなりの成果を出してきたのも事実だが、台湾人の「思い」をないがしろにして、改めて警戒心を高める事態も多い。

 なお、同件についての馬英九総統のコメントは9日午前11時45分現在、伝えられていない。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)