女性に多い「ランチメイト症候群」とは?

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あなたのオフィスに、一人で食事をしたがる人はいないだろうか。みんなで会話しながら楽しく食事をしたいと考える人にとっては、どうしてなのか不思議になってしまうものだ。今回「教えて!goo」に「食事と心理学」という質問が寄せられた。質問者は、自分は食事しているところを人に見られたくないが、心理学的に何か意味があるのかと気になっている様子。これに対し、ユーザーからさまざまな回答が寄せられた。

■人間の「欲」と関係している?

最も多かったのは、人間の「欲」に関係しているのではないかという回答だ。「食欲。性欲と同様、体が欲する生理的な現象。それを見られたくないのは、ある意味慎ましいからでは?」(oshiete_bitteさん)や「4欲の一つですね。食欲。欲を人前で見せるのは恥ずかしてく当然と思います」(no_awayさん)という意見は、なかなか説得力がある。

また、「食事の本質は命をつなぐということです。つまり、どんなにおいしく食べていても、そこに「必死さ」が伴います。人は、何かを必死にやっているところは見られたくない、という心理が働きます。なぜかというと、『必死=全精力を傾ける』という作業なので、自分自身の限界をさらけ出してしまうことになるからです」(hakobuluさん)のように、さらに掘り下げた意見もあった。

では、専門家はどう考えているのだろうか。心理学者の内藤誼人先生に聞いた。

■ランチメイト症候群で会社を退職?

「他人と一緒にいるよりも自分だけでいるほうが心の落ち着く人が、一人で食事をしたがる傾向にあります。女性よりも男性に多いようですね」(内藤先生)

ただし、内藤先生の話を聞いていると、一人で食事をしている人の中には少し問題を抱えている人もいることがわかってきた。

「誰かと一緒に食事をすることを強く望みながらもその相手が見つからず、『一人で食事をせざるを得ない人』がいます。驚くかもしれませんが、これがきっかけで会社を辞めてしまう人もいるようです。のけ者にされているようで寂しいのでしょうね。精神科医の町沢静夫先生は、これを『ランチメイト症候群』と名付けました」(内藤先生)

みんながワイワイ食事をしている中で、自分だけ一人でいるのが寂しい気持ちはよくわかる。だが、それが原因で退職してしまうほど深刻に悩んでしまう人がいるとは……。

「ちなみに、『ランチメイト症候群』で心療内科や精神科を受診する方もたくさんいますが、そのほとんどが女性のようです。一般的に他人とのつながりを求めがちな女性のほうが、みんなと食事できないことに悩みを抱える傾向が強いのでしょう」(内藤先生)

一人で食事をすることにどこか寂しさを感じる人は、もしかするとランチメイト症候群なのかもしれない。どうしても辛い場合は、退職という選択をする前に心療内科に相談してみるとよいだろう。

●専門家プロフィール:内藤 誼人
心理学者、立正大学客員教授、有限会社アンギルド代表取締役。慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。「すごい!モテ方」(廣済堂)、「ヤバい出世学」(大和書房)他、著書多数。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)