もうすぐ日本各地で花見を楽しむ時期となるが、桜は日本人が心から愛する花であると同時に、中国人から見れば「日本人の価値体系をも象徴する花」に映るようだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 もうすぐ日本各地で花見を楽しむ時期となるが、桜は日本人が心から愛する花であると同時に、中国人から見れば「日本人の価値体系をも象徴する花」に映るようだ。

 中国メディアの山東宣講網はこのほど、学習時報の報道を引用し、日本人の価値体系が「忠誠心」と「集団意識」によって構築されていると分析、そしてこの価値体系が桜の美しさのなかに見事に象徴されていると論じた。

 価値体系とは社会全体の価値観が個人の価値感を形成している状態であり、個々の人は所属社会特有の価値感に従って行動する。記事は日本の価値体系は忠誠心と集団意識によって構築されていると指摘。忠誠心は日本人の最高倫理、また集団意識は現代企業精神の核心を成すものであり、忠誠心が昇華したものであると記事は論じている。

 さらに、日本の桜の美しさには日本の価値体系が見事に表れていると指摘し、桜の花1つ1つを見てもさほど美しいということはない。しかし1本の木、さらには桜の木々が集まり、集合体として見たときの桜はまさに心を打つ何とも言えない美しさを体現している。これは個人の利益よりも全体の利益を追い求める日本人らしさを象徴しており、だからこそ日本人はこの花を深く愛していると主張した。

 また記事は、忠誠心や集団意識は日本人に「強烈な帰属意識」を生じさせたと指摘しているが、この面にも桜の美しさと日本の価値体系との関係を読み取ることができる。桜の花びらは単独では価値を持たないが、桜の木に属していれば、その美しさに貢献できるため、自分自身の存在にも大きな価値が生じる。強烈な帰属意識を持った個々の社員が企業の利益や名声のために身を粉にして働いた結果、日本経済の繁栄がもたらされたと説明している。

 中国メディアの分析は遠からずとも、なかなか的を射ていると言えそうだ。日本人と日本文化の土壌が日本独特の価値体系という桜を育てたが、花見のシーズンにこうした価値観について思い巡らすのも一興かもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)