北海道や佐賀県などのいかの産地で、いかの胴を日本酒用の徳利(とっくり)状に乾燥させた「イカ徳利」なるものが作られていますが、北海道の海産物を扱う不二屋本店では、イカ徳利の派生形のような、いかをグラス型に干した「イカグラス」が作られているということで、一体どんな風に日本酒を味わえるのか、熱燗をいれて試してみました。

株式会社不二屋本店 信頼と実績の半世紀

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これが「イカグラス」、縦長の袋に1個入っています。



「イカグラス Ika Glass」のロゴ入り。



熱燗を注いでしばらく待ってから飲むと、いかの香りと味わいが日本酒にブレンドされるとのこと。また、2〜3回使ったあとは、軽く焼くとおいしく食べられるそうです。



原材料は「いか(北海道産)」オンリー。賞味期限は製造から約半年ほどです。



袋から出すと、大きめのワイングラスのようなカップが登場、しかしガラス製ではなくイカ製なのでスルメの香りが広がります。



外側の見た目は、おつまみのスルメそのもの。



底の部分はキュッと締まっています。



内側はこんな感じ。



片手でちょうど持ちやすいサイズです。



裏側はややデコボコとしていて、机に置くとグラグラと揺れて不安定なので、手で支えておく必要があります。



上下反対に置くと、いかの胴の形がよく分かります。



実際にイカグラスを使ってみるべく、日本酒を用意。熱燗には純米酒や本醸造酒が向いているとのことで、今回は辛口の純米酒を購入しました。



ラベルにおすすめの飲み方が書かれていることが多いので、熱燗向きのお酒を選ぶとよさそう。



おいしい燗酒の作り方」を参考にして、徳利で日本酒を温めます。



温めたものをイカグラスに注いで……



2合のお酒がまるまる入って完成。日本酒独特のアルコールの香りと、いかの風味が混ざり合った、何とも言えないニオイが漂います。



飲んでみると、いかの干物の風味がぶわっと広がります。イカグラスにお酒に入れておく時間が長くなるほど、お酒にいかの風味が移っていきますが、お酒が冷めるといかのえぐみが強く出てくるので、アツアツに温めた日本酒を注いでおき、ぬるくなる前に飲むのがよさそう。



グラスと台座の接合部分はしっかりくっついているので、お酒が漏れることはありません。



そのままの状態の日本酒(左)と、イカグラスに注いで10分ほど置いたもの(右)を比べると、イカグラスに注いだものはイカのエキスがお酒に染みだして色が濃くなっていて、口当たりはトロッとまろやかに変化していることがよく分かります。



イカグラスを試した編集部員からは、「いかのうまみが存分に感じられる」「甘口の日本酒よりも、辛口の方が合いそうな感じ」「2杯目以降の方が、いかの風味が落ち着いて飲みやすい」などの感想が出ていました。



イカグラスは数回使うと、グラスの内側が水分を吸って、ゲソがふやけてきました。



グラス部分も柔らかくなってきましたが、グラスとしての機能には問題ナシ。



3杯ほど「イカ酒」を堪能して身が柔らかくなってきたところで、ガスコンロであぶってみます。



1分ほどあぶっていると、こんがりと焦げ目がついて香ばしい香りが漂います。



グラスの口が内側にくるんと丸まってきました。



キッチンばさみで食べやすい大きさにカット。



半分に開いてみました。



グラスと台座の接合部は、ゲソが詰まっています。



おつまみ完成。



食べてみると、グラスの底にはお酒がよく染み込んでいて柔らかく、かすかに日本酒の風味がついていました。



ただし、基本的に味はついていないので、マヨネーズなどを食べるとちょうどいい感じでした。



なお、「イカグラス」は、楽天市場では980円(税込・送料別)で購入可能となっています。

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