久々の代表キャンプで存在感を見せた小林。リーグ戦での好調さを活かし、大いにアピールした。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 リーグ開幕から2戦で3ゴール。川崎で好調を維持する小林悠が日本代表候補のトレーニングキャンプでアピールを続けている。

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 クラブで存在感を発揮する男は、しかし代表とはなかなか縁がなかった。アルベルト・ザッケローニ、ハビエル・アギーレ、ヴァイッド・ハリルホジッチ体制下すべてで招集を受けたが、負傷離脱を繰り返した。昨年3月にはハリルジャパンの初陣に選ばれるも、またもや怪我で辞退。悔しい想いを経験してきた。
 
 それだけに今キャンプでは「怪我をせずに終わること」を強調する。
 
 ただ、消極的なプレーに走るわけではない。ハリルホジッチ監督が求める前線からのプレスを実行し、サイドからの攻撃練習では果敢にニアサイドに飛び込んでゴールを狙った。
 
 守備に関しては、ハリルジャパンのやり方は川崎のサッカーに似ていると話す。
 
「フロンターレと変わらないです。ボールを取られた場所からすぐプレスに行く。クラブでやっていることと同じなので違和感なくできました。やりやすかったです」
 
 さらにチームメイトの車屋紳太郎が面食らったというミーティングの長さも「特には驚きませんでした。人の話を聞くのは嫌いではないので、勉強になりました」と笑顔を見せる。
 
 その自信の表われか、トレーニングでは小林が声を出す姿も目立った。
 
「これまでは代表に招集されてもなかなか声を出すことができなかったが、今回は意識的に声を出すようにしました。年齢(28歳)も上になってきたので、自信もついてきました」
 
 ハリルホジッチ監督もそんな小林に期待を寄せ、8日の午後練習の前には遠藤康、齋藤、永木とともに指揮官の下に呼ばれ、個別にアドバイスを受けた。
 
「監督からは課題を言われました。フィジカルの部分でもっと強くなりなさいと。この前の試合(湘南戦)も前半に2点を取って、その後、目立たなくなったと指摘されました。よく見てくれているなと思いますし、運動量などはまだまだと自分で感じています。そこはチームに戻って強化したいです」
 
 代表の生き残りへ「まずはこのチームの戦術をしっかり理解することが大事」と語っていたが、その点は存分にアピールできたはずだ。あとはリーグ戦でさらに結果を残し、再び「成長できる刺激的な場所」に戻って来られるか。
 
 大久保と双璧を成す川崎のゴールゲッターが日本代表に新たな風を吹き込む日は、そう遠くないように感じる。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)