6日、渋谷HMV&BOOKSで「SICKS〜みんながみんな、何かの病気〜」のBlu-ray&DVD-BOX発売記念イベントが開催された。昨年10月からテレビ東京系で放映され、コント番組かと思いきや回を追うごとにコント同士がつながり、「SICKS」という薬をめぐる壮大なドラマが展開するーーというこれまでにない番組。Blu-ray&DVD BOXには時間の関係でカットされた場面などもふんだんに入れた上で各話が再編集されているほか、「矢作がラブレターズのラブレターを添削する」「ザ・ギースの二人に小木が自分のタイミングを叩き込む」などの新作コントも収録されている。今回の発売記念イベントには佐久間宣行プロデューサー、英勉監督、おぎやはぎの二人が登壇した。


事前にBlu-ray&DVD BOXを予約したファンが集う会場に4人が登場するや、まず展開されたのは小木の偏頭痛の話。さらにおぎやはぎのマネージャーに立て続けに降りかかった災難の話が繰り広げられ、まるで「おぎやはぎのメガネびいき」(TBSラジオ)の公開放送のような状態に。実際にマネージャーが登場し、転んでケガをしたというおでこを披露する場面もあった。
たっぷり20分ほど、作品と関係ないトークで会場が沸いた後は、いよいよ「SICKS」の裏話へ。清水富美加と中島早貴(℃-ute)の二人がまさにマシンガンのごとくオタク用語を連射するコント「腐った友情」では、本番が100テイクを超えたこともあったことが披露された。しかし彼女たちは回を重ねるごとにテイク数を減らしていき、終盤には一発OKを連発していたという。ある時、このコントの後に撮影する予定だった矢作が「二人のコントの間にセリフを覚えようとしたのにどんどん進んでいくから全然覚える時間がない」と焦り、二人に「ちょっと早すぎる」と伝えに来たというエピソードも。


小木、7話でようやく「SICKS」の面白さに気づく


また、7話の撮影中に1話が完成し、小木はそれを観た時点でようやく佐久間Pにむかって「これ本気でやんなきゃいけないやつだ」と語ったそう。そのエピソードが暴露されると小木は佐久間Pと英監督を指し、「だってこの二人がこんなかっこいい作品作ると思わないじゃん!」と言い放つ。一方の矢作は1話の小木のコントを「これは普段なかなか見られない”いい小木”が出てる」と繰り返し見続け、なかなか先に進まなかったとか。
演者が7話まで全体像についてピンときていなかったにもかかわらず、1話ですでに「いい小木」が出せたことについて、英監督は「現場では佐久間さんと僕と二人で一緒に演出している感時でした。全貌を知っているのはほぼ二人だけだったけれど、それでいいと思っていました。演じている皆さんがわかっていなくても、ただ魅力的に見えればと」と語った。


自分は好きだ! と思う人のための作品


イベント終盤、質問コーナーでは恥ずかしさからかなかなか挙手しない客席に、矢作自ら最前列の観客を指名。するとその男性は「実は1話しか見てないんですけど、友達に勧められたからDVD-BOXを買った」という驚きの告白。矢作が「内見行かずにアパート決めるタイプだ」と笑いを誘い、佐久間Pは「大丈夫、めちゃくちゃ面白いですから」と改めて太鼓判をおした。さらに他の観客から「周りにみている人がいなくて、どうやって勧めればいいか」という悩みが伝えられると「テレ東の深夜ってそうなんですよね」といいあうおぎやはぎ。小木が「アンガールズ田中がかっこいい」というと佐久間Pも「若林は夜寝る前にあの田中のコントを見るらしい」という話を披露。イベント全体を通じて「春日もいい味出してる」「その春日をフォローする入江さんも良かった」「若林が元気だった」などと作品のよさをいくつも語っていた矢作が、最後に「無理に人に勧めなくていいよ、周りがどうでも自分は好きだ! って人のための作品だよ」というと、観客たちは大きく頷いた。


今後の展開について、「ちょうどカンヌに行きたいと思ってたんだ」「そうそう、カンヌいいよねえ」と映画化を匂わすおぎやはぎに、「おぎやはぎのいうことは叶えてあげたい」と英監督に迫る佐久間P。かつて演出を手掛けた「リアル脱出ゲームTV」(TBS)でエミー賞候補になった経験のある英監督が「エミー賞ならありうるかも」というとおぎやはぎの二人は「なんでもいいからノミネートされよう!」と盛り上がった。作品自体がまさかの展開を見せた「SICKS」のこと、新たな展開にも期待したい。
(釣木文恵)