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Sonyが研究開発費をかけるロボティックパーソナルアシスタント構想

今週行われたMobile World Congressで、SonyがXperia Agent構想を披露した。このパーソナルアシスタントロボは1フィート程度の高さのもので、去年登場して人気を博しているAmazon Echoなどで行われている取り組みのレベルアップを狙いとした、様々なセンサーや機能が搭載されている。

ロボットによるパーソナルアシスタントといえば、まずロッキー4に登場する巨大なロボ執事のSicoを想像するかもしれない。確かにSonyはXperia Agentの明確なコンセプトを持っているが、このパーソナルアシスタントが現実のバースデイプレゼントとしてすぐに登場することはないだろう。

これが現実になれば、ユーザーは交通情報や天気をチェックしたり、自分のSNSアカウントへの投稿や、ホームオートメーションの操作などを、スクリーンを確認したり携帯を手に取ったりすることすらなくせるようになるとSonyは考えている。

一体どういうものなのか?

まずXperia Agentとは音声操作によるパーソナルアシスタントであり、音声によるコマンドを聞きシンプルな問いに対してすぐに答えを返したり、情報を参照したりするものである。

Amazon Echoのように、Xperia Agentも平面に置かれる小型の円筒形デバイスだ。

Echoと違うのは、自動カメラが丈夫にマウントされているところで、これによって室内の人を認識できる。また底部には映像的なフィードバックを行う為のプロジェクターも装備されている。

SonyはXperia Agentによって人々がモバイルデバイスから解放され、家庭内の技術とのよりカジュアルでしぜんな相互作用を継続していくだろう。天気を確認しようと携帯を手に取る代わりに、Xperia Agentに話しかけて情報を得る、という具合だ。

将来、Xperia Agentはホームオートメーションデバイスと連携し、IoTにおける有用な操作ポイントとなることも考えられ、ユーザーは音声あるいはジェスチャーを使って消灯や温度管理などを行えるようになるかもしれない。

誰のための製品なのか?

はっきりしているのは、SonyなどのハードウェアメーカーはAmazon Echoなどで人気になったパーソナルアシスタント分野に挑戦しようとしていることだ。

SNSの投稿やテキストの表示、読み上げ、家電の操作が行えるこういった製品は、障害者や高齢者の生活向上の為に役立つものだろう。

移動やモノの操作、視力に障害のあるユーザーが音声やジェスチャーを通じて、ほぼどこからでも情報の入出力を行えるようになることは、彼らの人生にとって大きなものだろう。

加えて親子で情報を参照にしたり、質問に対して事実に基づいた答えを返したりする機能はプラスだ。現在多くの人はこれがあるから携帯でSiriやCortana,Google Nowを使っているが、デバイスを手に取ることなくこういったことが出来るというのは便利かもしれない。

不明瞭な点

現時点では、Xperia Agentがどのようにインターネットと接続するのか、販売価格はどの程度になるのかなど、決定事項が極めて少ない。

Xperia Agentを使うためにXperia携帯やタブレットが必要になるのかどうかすら決まっておらず、現在のコンセプトデザインが実際に出荷される商品とかけ離れたものになるのかどうかもわかっていない。

つまり、今まさにわかっているのは、Sonyは我々がリビングルームから世界とコミュニケーションをとる方法を大きく変えるであろうこの製品ジャンルに対して研究開発費を投入するということだ。

ReadWriteJapan編集部
[原文]