7日、全国政治協商会議委員で南京軍区副司令を務めた経歴を持つ王洪光氏が、国防予算の引き上げについて説明する文章を発表した。写真は戦車。

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2016年3月7日、全国政治協商会議委員で南京軍区副司令を務めた経歴を持つ王洪光(ワン・ホングアン)氏が、国防予算の引き上げについて説明する文章を発表した。環球時報が伝えた。

中国の国会にあたる全国人民代表大会(全人代)の報道官は4日の記者会見で、2016年予算案で国防費が前年比7〜8%増になることを明らかにした。王氏は「わが国の国防と軍事インフラは脆弱」との認識を示し、「軍の改革を通じて大国にふさわしい国防力に増強すべき」との考えを主張。これを実現させるために当面は国防予算の適度な伸びを維持する必要があり、今年については5つの分野で資金が必要になるとの見解を表明した。

同氏が挙げたのが「軍の大掛かりな体制改革」「30万人規模の兵員削減」「装備購入」「インフラ整備」「教育訓練」の5分野。体制改革に伴うシステムの変更やハイレベルな装備品の購入に巨額の資金がかかるだけでなく、兵員削減では再就職手当だけで600億元(約1兆500億円)が必要と見積もる。訓練費については「中国軍の訓練不足が海外メディアや軍事専門家にたびたび指摘されるが、その大きな原因は資金的な問題」と述べ、米国のパイロットが年180〜240時間程度飛行訓練を行うのに対して中国は100時間余りにとどまっているとのデータを紹介した。

中国の昨年の国防予算は8720億元(約15兆2200億円)と、米国の約4分の1だった。王氏は今後10年にわたって国防予算が伸び続けることは「予測できる」とし、その根拠として国の安全と尊厳が平和の前提になることを挙げた。(翻訳・編集/野谷)