車屋は初の代表活動に、「ボールを奪われた後のことを考えたコンパクトな陣形は、フロンターレでもやっている共通点で、クラブでも活かすことができる。学ぶべきことが多いので、しっかり取り組んでいきたい」と意気込む。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 3月24日(対アフガニスタン)、29日(対シリア)にワールドカップ2次予選を控える日本代表が、7日に代表候補トレーニングキャンプを開始した。
 
 国内組を集めて9日まで行なわれる今回の合宿に、川崎でプロ2年目を迎えたDF車屋紳太郎が初招集された。常連メンバーの輪に混じり、40分におよぶ走り込みを行なうなど、フィジカルメニューを中心に汗を流した。
 
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 昨年3月の親善試合の際には、バックアップメンバーに名前が挙がったが正式選出には至らず、その後も招集の声はかからなかった。しかしその後、昨季リーグ戦で計30試合に出場し、快足を活かした攻め上がりで、クラブの主力へと成長。それが評価されて、今回の候補合宿への招集が決まった。
 
 「周りの選手もみんなレベルが高いので、そのなかでやれるのがすごく嬉しい。このなかでどれだけやれるか楽しみ。」
 
 初めての代表活動となるが、本人はいたって冷静で不安の色を感じさせない。むしろ、その冷静さのなかに、余裕すら見える。初日のトレーニングでは、ひとまずアピールに成功したと言って良いだろう。GKを除いた10対10の戦術練習では、右サイドから左サイドへの素早い展開に、最後は後方から鋭い飛び出しを見せた車屋がフィニッシュ。ハリルホジッチ監督の「クルマヤ!」という声に、スピード溢れるオーバーラップで見事に応えた。
 
「監督には、どんどんサイドの選手がスプリントを求められてる。そこはどんどん出していきたい」
 
 今年はハリルホジッチ体制2年目で、同監督は「第二段階に入らなければいけない」と語る。日本代表がもう一段上の景色を見るためには、若手や新しい選手の台頭は不可欠だ。車屋は今回が初招集で、本人はもう一段上に押し上げてやろうとは思ってはいないだろう。

 しかし、もしかしたらその積極的な姿勢が、どこか停滞感が漂う今の日本代表にとって、次のレベルに進むための足がかりとなるかもしれない。そのためにまずは代表定着へ――“韋駄天”が代表でのサバイバルに挑む。

取材・文:多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)